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ほろ酔いサイダー18
「じゃあ、今日はある意味解禁日だね」
ニコリと笑うその仕草が、相変わらず俺の中の何かをくすぐる。
宏介は男で、俺も男だ。一体何をどうしたらそんな勘違いを起こす。
雑念を振り払いつつも平静を装って話していると、あっという間に会場の入り口へと到着した。
入り口では会場案内図を配っており、配置図の他にルールが書かれていた。
「へぇー。食器代も最初に取って返したら戻ってくるんだ」
「そうそう。ゴミを減らす対策みたいだよ」
「よく考えられてるなー」
仕組みに関心しながら歩いていると、そこはもう完全に人混みになっていた。右往左往と人が溢れており、ぶつからないように歩くのが大変であった。
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