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ほろ酔いサイダー19

「先に席取りしないとね」 「え、こんなんであるのか?」 「まぁどうにかなるよ」  宏介の後ろに付くように進んでいく。慣れた様子でサッと人を避けており、驚きである。  手前の方は満席となっており、どのテーブルも埋まっていた。どんどん奥の方へ進んでいくと、少しずつ空席が現れ始めた。しかし、二人分空いていると思ったところはすでに取られていた。  さらに進んでいき、大きなテーブルの真ん中にようやく空席を見つけた。宏介が先にそこへ行くと、席取り用の荷物を取り出してそこへ置いた。 「ありがとな」 「どういたしまして。さ、次は買いに行くよ」  背中を押され、来た方向を戻っていくように再び歩きだした。  時間も時間なので、どの店も列ができている気がする。正直なところ、混んでいる店はあまり得意ではない。

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