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ほろ酔いサイダー25

 こうして昼間からアルコールを摂取できるのは、休みだからできることだ。そして一緒に飲める人もいるからだ。  そう考えると、誘ってくれた宏介には感謝しなければ。 「ただいまー」  声がして振り返ると、黒いものが山盛りになっている皿と新たなビールを持った宏介が笑顔で戻ってきた。 「それ何?」 「ムール貝の白ワイン蒸し。これも結構美味しいらしいんだ。熱いうちに食べて」 「おっ、いいのか?」 「これ一人じゃさすがに食べ切れないから」  座ると同時にムール貝の皿を真ん中に差し出してきた。ガーリックの香りに刺激され、ある程度満たされていた腹が空腹を訴えてきている。  熱に気を付けながら早速一つ手に取る。まだ貝柱が取れやすい状態になっており、するりと外れて口の中へと入っていった。たまに安いチェーン店で食べていたが、比べ物にならないほど美味しい。

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