143 / 214
いつかのさけ17
「岡崎さん、桂木さん、新たに注文するんですけど、何か食べたいものありますか?」
話し掛けられたところで桂木は腹の具合を確認しながら、何が食べたいかを考えた。それはすぐに思い付いたようだ。
「そろそろがっつり食べたいなー」
「すみません、おすすめの鍋ってありますか?」
「この時期はあんこう鍋がおすすめです」
「じゃあそれを四人分お願いします」
「以上でよろしいでしょうか?」
はい、と岡崎が返答し、再び会話に戻っていた。
「メニューに迷ったらおすすめを聞くといいぞ。いいところは、だいたい美味いものが出てくるからな」
「岡崎さんなら何でも詳しいって思ってたんで意外っすね」
「俺は食べ物に関してそこまで詳しくないぞ」
「何言ってるんですか。どれも美味しいものが出てくる店選んでるじゃないですか。あ、なすとなめろうが来たんで食べてください」
ともだちにシェアしよう!