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いつかのさけ24

 桂木はそう話しながら、中途半端に残っていた明太コロッケを食べる。程よく冷めたそれは、頬張っても問題ない状態になっていた。  彼が食べたのを合図にしたように、各々が自分の小皿に残っているものをつまんでいた。  そんな中、岡崎だけは少し残っていたなめろうを器ごと食べていた。ゴクリと飲み込んでから、グラスに残っていた酒を飲んでいく。次に頼んだ酒のために空にしたようだ。  すると、テーブルの上にあったものは鍋以外になくなってしまった。  テーブルからはぐつぐつと鍋の音しか聞こえず、再び無言になっている。 「失礼します。獺祭のグラスお二つと、不動のグラスと、梅酒のロックです。空いたお皿はお下げしますね」  店員がやって来て意識をテーブルに戻したようで、皆で協力しながら空いたものを片付けていった。  再び全員の手元に酒がやって来たが、鍋と一緒に楽しみたいのか誰も口にしない。 「岡崎さん、上の方火が通ってないんで混ぜた方がいいですか?」 「おう、そうだな。味噌もほとんど上にありそうだしな」

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