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いつかのさけ31

「いやいや、写真と一緒に食べたってしょうがないだろ。俺を呼べ、俺を!」  自らを主張する岡崎の姿に、桂木は次の言葉を考えていた。  咄嗟に思い付いた言葉を出そうとしたが、それはあまりにも恥ずかしかったのか言い出せないでいた。  そしてしばらくしてようやく口に出せることが思い付いたようだ。 「もっと美味しいもの知りたいんで、もっとたくさん岡崎さんと食事に行きたいです」 「もちろんだ。いつでもいいぞ」  笑みを浮かべた岡崎につられ、桂木も自然と同じ表情をしていた。  照れくさそうに笑いながら再びグラスを持つ。そして意味もなく二人で乾杯する。  テーブルには二人だけしかいないことに一切気付かず、酒と料理を楽しみながら、二人の会話はどんどん弾んでいったのだった。

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