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いつかのさけ35
「片倉」
不意に若松が呼び掛ける。タバコはすっかりなくなり、もう火を消して捨てていた。
「何ですか?」
「……いつまでここに?」
「若松さんがいるまで、ですかね」
「帰るまで、ずっとか?」
「そこまでですか……」
「一人で戻りたくない」
そう言って動く気配を全く見せなかった。
するとそこへ、トイレへと向かう桂木がやって来た。
「あれ、若松も片倉もそこにいたんだ。全然戻ってこないからどっちかが限界かと思ってた」
「そんなことないですよ。ヤニ吸ってただけです」
「あれ、若松はやめたんじゃなかったっけ?」
「……本数は減った」
「そっか。早いところ戻らないと岡崎さんと鍋食べつくすからな」
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