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いつかのさけ41
「俺が下っ端なんで慣れてるんで」
「そういえばいつも率先してやってもらってたな。ありがとな」
「どういたしまして、桂木さん。岡崎さん、できたんでよそいますよ」
片倉は岡崎の方に手を差し出し、器を渡してもらうよう促す。
自然と差し出された手に器を渡し、一人分を入れてもらう。
汁を吸ったごはんがどろりとしたものとなって入っていく。味噌の風味が彼を刺激し、真っ先に口にしていった。
「美味い。いい具合だ」
「それはよかったです。あ、桂木さんもどうぞ」
「おう」
次に受け取った桂木も一口入れる。岡崎と同じような反応を示し、次々と口にしていく。
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