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ロマンティック・プランク7

 当然それは全く思い浮かばず、ただ無言の時間を過ごすだけであった。  柊に伝わるまでの気まずさを発していたため、それを感じ取った彼は食べ物のメニューを手にしてそっと差し出した。 「何か食べる? ナッツだけじゃ物足りないと思って」 「あ、はい……」  メニューを受け取り、熱中しているように見ている。  実際は、あまりにも緊張していて柊のことを視界に入れないようにしているが、隣にいるということを意識しているだけで何も集中できていなかった。  柊は場の空気に馴染むように気配を消しながら、そっとグラスの酒を飲む。  微炭酸がしゅわしゅわと口の中へと広がっていき、彼の意識をはっきりとさせていく。  杏里が必死になっている姿を視線だけ動かして確認しながら、自分は何を食べようかと考えを巡らせていく。 「柊さん……?」 「もう注文は決まったかな?」 「えっと……グリルチキンサラダで……」 「分かった。食べ足りなかったらまた注文してもいいからね」

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