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ロマンティック・プランク41
あまりにも眩しいその表情に、自然と視線を逸らして黙り込んでしまった。
「あんまり深く考えないで、気が向いたらでいいよ。僕は、考えてくれるだけで嬉しいから」
「うん……」
コクリと頷くその仕草に、柊は心躍らされていた。だが、ここは人が多いところである、と自分を制して笑みを浮かべるだけに留めていた。
「あ、あの……」
「ん?」
「さ、最初はお泊りからでいい……?」
「もちろん。いつでもおいで」
「うんっ!」
大きな交差点で信号が変わるのを待つために立ち止まる。
車が通るこの場所で、二人の声はかき消されてしまいそうになるが、それでも何とか互いに声を拾っていく。
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