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第二章・2

 海から街中の社に戻り、蓮は五木に軽い説明を受けていた。 「画像は有料配信で、アダルトサイトに投稿される。閲覧数が伸びれば、ボーナスも払えるよ」 「ボーナス、ですか!」 「まぁ、期待半分、くらいの気持ちでいてよ」 「はい……」  ところがそんな蓮の前に、分厚い封筒が差し出された。 「これ。臨時ボーナス!」 「え!?」  驚く蓮に、五木はニヤケ顔だ。 「加賀さんから、君への支度金だって。良いもの食べて、良い服着なさい、ってさ」 「そんな」  僕は、この撮影が終わったら、辞めるつもりでいたのに! 「スタッフにもそれぞれ金一封が贈られてさぁ。まさに金の卵だね、君は!」  大金の入った封筒を手に、蓮は浮かれる五木を見ていた。 (辞めます、なんて言い出しにくいな……)  それに、加賀さん。  優しい人とは思うが、まだ謎めいた人物だ。 (あの人と時々会えるのなら、モデルを続けてもいいかな……)  そんな風に気持ちが傾きかけた時、スタッフの一人がやって来た。

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