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第15話 いけない子
ヌチュヌチュしていた音が、ズボッズボッて音に変わった。きっとモクレンが僕の体を動かしているからだ。
さっきまではモクレンのお腹に両手をついて、自分でお尻をズズーッと上げたりグーッと下ろしたりしていた。そのときはヌチュヌチュ、たまにグチュグチュって音がしていただけなのにいまは違う。モクレンが僕の体を持って上下に大きく動かしていて、聞いたことがないような音がずっとしている。
「んうぅ~!」
腰を掴まれて持ち上げられた。モクレンが力持ちだからか、僕のお尻が少しだけ浮いてしまっている。
(僕だって、もう立派な成体なのに)
これじゃまるで子どもみたいだ。モクレンは僕よりずっと大きいけど、僕だって雄らしく自分で動きたい。そう思っているのに、気持ちがよくて僕の手足からはすっかり力が抜けてしまっていた。
「あ、ぁ……ぁ……」
雄の証が僕の中から抜けてようとしている。これ以上体を持ち上げられたら全部抜けてしまう。
「やぁっ」
抜いてほしくなくて腰を少しねじったら、ストンと落とされてびっくりした。
「ひゃぅん!」
お尻の奥に雄の証がゴツンと勢いよくぶつかった。一気に入ってきて目の前がチカチカする。慌ててモクレンのお腹をグーッと押し返したけど、そんな僕にかまうことなく奥のほうをゴチュゴチュ叩きだした。
お尻の奥をゴチュゴチュされるのは気持ちいい。だけど入れてほしいのはそっちじゃない。
「やだぁ! そっちじゃ、ないぃ!」
「あ……っ。まそら、動かないで」
「だってぇ、そっちじゃないって、言ってるのにぃ」
入れてほしいのはお尻の奥じゃなくて卵の部屋のほうだ。そこに太い雄の証を入れてブチュブチュして、それから種をたくさん出してほしい。
「ちが、のぉ!」
僕はブルブル震える腰に精一杯力を入れて前後左右に動かした。もうお尻の奥には当たっているから、ここでグリグリすれば卵の部屋に入るはず。
気持ちがよくて力が抜けそうになるのを一生懸命我慢しながら、必死にグリグリ動かした。すると、狭いところをニュルン! って太いものが通り抜けるのがわかった。
「き、たぁ!」
入った! 狭いほうに入って来た! 入ったと思ったらすぐに気持ちがいいところにぶつかって、目の奥がチカチカ光る。
「これぇ! すごぃよぅ!」
「まそら、待って」
「やだぁ! 待たないもん! ここに、モクレンの種、たくさん、もらうんだからぁ!」
雄の証が気持ちよくて、僕の腰が勝手に動き出した。あんなに力が入らなかったのに、いまは奥にぶつかるように何度も腰を振っている。そのまま左右に動いて、それから卵の部屋の入り口を擦るように何度もクイクイ動かした。
どんなふうに動いても気持ちがよかった。お尻の奥も気持ちいいけど、やっぱり卵の部屋のほうが何倍も気持ちいい。一番気持ちがいいのは奥に雄の証がブチュブチュぶつかるときだ。それがわかっているから、モクレンの腰にお尻を押しつけて一番奥を擦るように動かした。
「こ、れぇ」
気持ちがよくて口から涎がダラダラこぼれた。あまりの気持ちよさに頭がカクンと後ろに倒れる。そうしたらたらりとこぼれた涎が首をつつーっと流れ落ちた。
「きもち、いぃよぅ」
体がポカポカしてくる。卵の部屋もお尻の奥もゾワゾワしてキュンキュンした。気持ちよすぎてうまく動けなくなってきたけど、雄の証が狭いところにギッチリ入っているだけでも気持ちいい。
「たねぇ、はやく、ちょうだぁぃ」
「まそらは、えっちでいけない子だなぁ」
種をおねだりしたら、モクレンが少し怖い声を出した。どうしたんだろうと思ってゆっくり下を向く。そうしたら真っ黒な目が睨むように僕を見ていた。
「もくれん……?」
どうして怒っているんだろう。僕はこんなにも気持ちいいのに、もしかして気持ちよくなかったんだろうか。
「青姦で騎乗位なんて、本当にいけない子だ」
睨むように僕を見ていたモクレンの顔がニコッと笑った。よかった、やっぱり気持ちがいいんだ。それなら種をくれるはず。そう思って僕もにっこり笑ったら……。
「ひぃ!?」
雄の証の先っぽが、ブチュブチュしていたところをグーッと押し上げてきた。そのまま奥の壁をグイグイ押して、その先にほんの少し入り込む。
「ひっ!?」
一瞬にしてガチッと体が固まった。体の奥の狭いところを、硬いものがメリメリ音を立てながらどんどん広げていく。
「ひ……なに、そこ……」
「卵の部屋の中に、おちんちんの先っぽを入れてるんだよ」
どういうこと? そこは種が入るところじゃないの?
「多少罪悪感はあるけど、まそらは体が小さいから入りそうだとは思ってたんだよね」
「ひ……っ。おく……おくぅ……」
「人間とは体の構造が違うから、きっと入っても大丈夫だよ。それに、ここで出せば確実に着床する。またあんな痛がるまそらを見るのはつらいけど、俺も卵から子どもが生まれるのは見てみたいしね。それにまそらとの子どもなら、絶対にかわいいだろうから」
モクレンが難しい話をしている気がするけど、それどころじゃなかった。メリメリって音が怖くて体のとこも動かせない。ちょっとでも動いたら卵の部屋が壊れてしまいそうで、全身がガチガチに固まった。
「それにね、まそらも気持ちがいいと思うよ?」
優しいモクレンの声に少しだけホッとした。安心したら体の力が抜けて、モクレンの腰に座り込むような感じになる。その瞬間、卵の部屋のすごく狭いところを大きなものにズボォと押し広げられた。
「ひゃぅあぁ!」
体中がびっくりした。全身がガチガチになって、口を開けても息ができない。代わりに「か」とか「は」とか、よくわからない言葉が出てきた。手も足もギチギチに固まって、何かを引っ掻いている爪まで痛くなる。
(怖い……怖いのに、奥が……気持ちいい)
大きなものに押し広げられたところが段々気持ちよくなってきた。目も頭もチカチカして、気持ちいいことしかわからなくなる。
「ひ、ひぃ」
ほんの少し声が出るだけで背中が痺れるくらい気持ちいい。気持ちよすぎて、僕の雄の証から何かがプシュプシュ吹き出した。
「しゅご、おく、しゅごぃ」
「はは、涙で顔がくしゃくしゃなまそらもかわいいなぁ」
「おくぅ、しゅごぃい……。あ、ぁ、しゅごくて、ぼく、おかしく、なりゅぅ」
「いいよ、えっちでおかしくなったまそらも大好きだ」
「ぼくも、もくれん、しゅきぃ」
「……ッ。ははっ、好きって言われるだけで何度でも出そうだ」
「だしてぇ。たね、たくしゃん、だしてぇ」
「うわっ、待って。動いたら、カリまで全部入っちゃうから。さすがに最初からそれは、駄目」
「だってぇ、きもちぃ、よぉ。もっとぉ……もっとぉ」
もっと気持ちよくなりたくてお尻をクイクイ動かしていたら、大きいのがもう少し奥まで入って来た。
「はいっ、らぁ!」
空を見ながらヒィヒィ泣いた。舌を出しながらヒィヒィひんひん泣いた。そうしたら、モクレンが「やばい、癖になりそう」って小さな声で言ったのが聞こえた。
それから卵の部屋のずーっと奥でたくさんの種を出してくれた。前回よりもたくさんで、お尻の奥に出すときよりもたっぷりだった。それがすごく嬉しかったのに、雄の証を抜くときにボトボトこぼれて悲しくなった。
「こんなに、もれちゃ、た……」
「大丈夫、何度でもたっぷりあげるから」
「そっかぁ……ぅれし、なぁ」
きっと僕の体が小さいから卵の部屋も小さくて、せっかくもらった種がこぼれてしまうに違いない。そう思ったら悲しくなったけど、モクレンが何度でもくれるのなら大丈夫。
「たね、ぅれしぃ、よぅ」
気持ちがいいのとお腹の奥がポカポカしてきたからか、トロトロに眠くなってきた。僕はすっぽんぽんなのも外だということも忘れて、モクレンの体の上に乗っかったままグゥグゥ寝てしまった。
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