――浴室の床に、水の音が響く。 琥珀(こはく)の下腹部の痛みは、もう無い。 その代わり後ろの敏感な穴と、樫原に強く抱きしめられた肩や頭が、ジンジンと熱を持っていた。 散々慣らされていたためか、洗浄のためのホースは、琥珀(こはく)の中へとすんなり入ってしまった。 先程の排泄から放心状態で、気が付いたら浴室(ここ)に居た。 いつの間にか手足の拘束も外されていて、体が少しだけ軽く感じる。 それでも自由に動けないのは、2人の男にしっかりと体を支えられているせいだ。 「ねー？琥珀ちゃーん？だいじょーぶー？今からお尻キレイにしてあげるからねー」 ミヤビの軽快な声色に、琥珀の意識が呼び覚まされる。 人前でなりふり構わず排泄し、再びこの浴室内で自由を奪われる体。 四つん這いの体勢から開脚させられ、思わず痩せた体をヒクつかせた。 「あっ！いやだ……！放し、てっ……」 「ふふ、怖がらないでぇ」 責め立てられ続けて赤みを強める小さな穴に、温かいお湯が徐々に流し込まれる。 「どうだ？琥珀」 落ち着いたトーンで樫原(かしはら)が言い放つ。 ゾクゾクと、背中に震えが走った。 「……くッ！あうッ！あああーッ！！！」 腹部の膨張感に耐えきれず、琥珀は大きく鳴き声を上げた。 「そうだ、もっと啼(な)け」 必死で身体を歪ませるが、2人の男の力で更に強く押さえつけられる。 「まだいけるな？」 樫原は落ち着いた声でそう言うと、続けてお湯を流し込んだ。 「あ……苦……しぃ……、もう……やめ……」 「なんだ、苦しそうな割にお前興奮してるのか？こっちもまた、辛そうだな？ついでにしとくか」 琥珀の硬くなった前の突起に、樫原の手が伸びる。 太い指がそのまま握って、慣れたように上下に動かした。 「……ッ！！ッく……なに……これ……あッああッ……ヤダッッ！……もう許してよォ……」 性器を扱(しご)かれ、堪(たま)らず悶(もだ)え体勢を崩す琥珀を、2人はすぐに支え直した。 容赦なく、行為は続けられる。 お湯で膨らんでいく腹が苦しいのに、樫原の手の動きに合わせ、琥珀の腰は徐々に揺れ始めてしまった。 「アッ！アッ！ううう」 やや長めの髪を振り乱し、逃れられない刺激に泣きながら必死に悶絶(もんぜつ)する。 喘(あえ)ぎながら快楽に耐えるその様は、背徳的かつ扇情的だった。 「あーもう！！超淫乱ー！オレのペットにしたーい！」 「ミヤビ！ちゃんとやれ」 屈辱的な行為に絶望する心とは裏腹に、琥珀の体は淫(みだ)らに欲情していた。 恐怖と快楽の葛藤の狭間で、ひたすら喘(あえ)ぐことしかできない。 「ほら、イキんで全部出しな！」 ずるりとホースが抜かれ、浴室に水音が勢いよく響いた。 「やッ！アッッ！！んああああッッ！」 前もまた、同時に達してしまった。 ハアハアと大きな吐息が漏れる。 「うひゃあ！エッロ！琥珀ちゃんのここ、ヒクヒクしてる！キモチー？」 ミヤビが楽しそうに、琥珀の尻穴をつついた。 「……いっ、アッ！！」 琥珀は、抵抗するも全身の力が抜けて動けず、2人の男の腕の中でぐったりとした。 「ふふ、頑張ったじゃん♪」 ミヤビの手が琥珀の身体を撫でた。 「まったく、準備だけでこんなに疲れんのは久々だ。先が思いやられる」 樫原は髪をかき上げ、怪訝(けげん)そうに言った。 息の整わない琥珀の体が、ビクビクと跳ねる。 自分に向けられた2人の会話は、全く頭に入ってこない。 ひたすら襲い来る喪失感に、涙とともに嗚咽(おえつ)が漏れた。 「――じゃ、もう一回だな」 樫原の落ち着いた声が、一瞬の安息を奪う。 信じられない言葉に、琥珀は驚愕しながら必死に首を横に振った。 「オラ、琥珀！朝の威勢はどーした？泣いてねェで、もっとケツを上げな。さっきよりたっぷり挿れるぞ。早く慣れな」 その後、琥珀の決死の抵抗も虚しく、ホースの出し入れは徹底的に繰り返された――