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第3話【R18】

「ダメ…ぇ、ダメですぅ、文維(ぶんい)~」  玄関先で服を脱がされ、恥ずかしすぎて煜瑾(いくきん)は涙ぐんでしまう。  そんな煜瑾を無視するように、文維は耳から首筋に唇を這わせ、器用に服を脱がせ、優しく愛撫も重ねる。 「ゴメンなさい…、ゴメンなさい、文維…」  文維の唇が胸からさらに下に降りてきたことに、煜瑾は慌ててしまう。  文維に「お仕置き」と言われ、自分に非があると思い込まされた煜瑾は、泣きながら文維に謝り続けた。実際は、煜瑾が謝罪する理由など何も無いというのに。 「ダメぇ…、ゆ、許して下さい…、文維…」  信じられないことに立ったまま下着まで脱がされ、煜瑾は恥ずかしくて震えている。そんな煜瑾を、堪らなく愛しく思った文維は、これまで煜瑾が知らなかったことをしてしまう。 「いやぁっ!ダメ…、そ、そんなコト…ダメ…。ダメです、いけません…」  ひどく抵抗を見せながらも、煜瑾は生まれて初めての快感に身を反らす。まさか、自身の性器を文維の口に含まれることになるとは、想像もしたことが無かった煜瑾だった。  敏感な器官を(くわ)えられ、(ねぶ)られ、動揺する煜瑾だったが、これまでに感じたことも無い強すぎる快楽に自分が制御できない。それほどに激しい官能に溺れる煜瑾の妖艶さに、初めは冗談のつもりだった文維も夢中になってしまう。 「ゆ、許して…、文維…。出ちゃう…。文維のお口を…、汚してしまう、か、ら…」  最上のエクスタシーを迎える悦びと、愛しい人の口中を自分の物で汚す罪悪感とで煜瑾は戸惑っていた。どうしてよいのか分からず、煜瑾は混乱し、繰り返し拒みながら悦楽を求めてしまう。 「ヤダ…、ダメぇ…」  経験の浅い煜瑾は、泣きながら悲鳴のような声を上げ、それでいて自分の足元に跪く文維の髪を掻き抱いて引き寄せてしまう。  慎み深く、快楽に素直な煜瑾が、文維には可愛くて、愛しくて、もう我慢が出来なかった。 「あぁ…っ!」  前を口に含まれ、後ろに指を差し込まれ、煜瑾の動揺は最高潮になる。 「許して…、お願い…文維…」  泣きながら快感に腰を揺すり、煜瑾は恍惚となり、夢を見るような表情で文維を魅了する。 「いやぁ…、ん…」  全身を震わせ、白皙の美貌を涙に濡らし、煜瑾は心に強い抵抗を感じながら、生まれて初めて、愛する文維の口の中へと自身の快楽の証を放ってしまった。  はぁはぁと息を上げ、脱力した煜瑾は1人で立っていることが出来ず、壁に背を付けたまま、ズルズルと床に沈み込んでいく。 「煜瑾!」  文維はそれを慌てて抱きすくめ、煜瑾の腰を掴むと自分の膝の上に乗せるようにして、床に座り込んだ。 「や、あ、…だ、ダメで、すぅ…」    勢いで、文維は煜瑾の中へと押し入った。その存在感に、煜瑾は全身を震わせた。 「煜瑾、ステキですよ…。とてもキレイで、とてもカワイイ…、それにとてもセクシーだ」  熱いカラダで、自身を締め付ける煜瑾の妖艶さに文維は惑わされ、ゆさゆさと緩めに攻める。 「あぁ…ん…、困り、ます…。文維…ぃ…、そこ…、ソコばかり…、そんな…」  愛しい人の優しすぎるイジワルに、煜瑾は泣きながら許しを請うが、聞き入れられない。 「文維…」 「…煜瑾…イイ子だ…」  こうして文維の気が済むまで、煜瑾への「お仕置き」は続くのだった。

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