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後孔が、切なげに収縮する。
乳首はツンと存在を主張し、さらに激しい愛撫を求めていた。
けれど、カナタがどれだけ【その先】を求めても、ツカサはキスをされない限り動かない。
ツカサの頬に手を添えて、カナタはその端整な顔を見つめる。
「ツカサさん……っ。キス、しますね……っ?」
小さな声で名前を呼んだ後、カナタは顔をほんの少しだけ傾けた。
そのまま、見つめているだけで虜になってしまいそうなほど整ったツカサの顔に、キスをする。
「んっ、ふ……んぅ、っ」
懸命に舌を差し込んではみるが、その後の勝手が分からない。
いつもツカサは、どのようにしてカナタを悦ばせてくれているのか……。
「はっ、んむ、ん……っ」
カナタは必死に、ツカサの真似をしてみる。
歯列をなぞり、舌先で相手の舌をつつき、誘う。
相手の舌が応じてくれたのならば、そのまま絡め合って。
相手の舌が逃げようとしたのならば、必死に追いかける。
時には上顎にも挨拶をし、重ね合わせた顔の角度も変えてみた。
「ん……っ。……ツカサ、さん……っ」
熱い吐息をこぼしながらも、カナタはツカサに満足してもらえるようにと、不得手なキスをし続ける。
そのキスによって、自分自身の体がさらに熱を帯びていると自覚しながら。
「んむっ、んぅ、ふ……ん、っ」
頭の奥が、クラクラとする。
閉じているはずの視界が、やけにボーッとしている気さえした。
ゆっくりと、カナタはツカサから顔を離す。
透明の糸が二人を繋いでいたが、それはすぐにプツと途切れた。
「はっ、ぁ……っ」
肩で息をしながら、カナタは縋るようにツカサを見つめる。
依然として、後孔に差し込まれた指は二本だけ。
「ツカサさん、お願いします……っ。お尻に指、増やしてください……っ」
泣き出しそうな目でそう懇願すると、ようやくツカサは笑う。
「今のカナちゃん、凄くエッチ。破廉恥なのに凄く可愛いなんて、こっちが我慢できなくなりそうなくらいだよ」
すると、不意に。
「あ、っ! や、やだ、なんで……っ?」
──指が二本とも、カナタの後孔から引き抜かれた。
カナタは眉を寄せて、眉尻を下げる。
もしかして、自分のキスは下手だったのか。
だから指を抜かれたのかと、カナタは不安になる。
「ごめんね、カナちゃん」
しかし、ツカサの考えは違った。
「──今すぐ挿れたい」
触れ合っていた下半身に、違和感がある。
そう、カナタは今になって気付いたのだ。
「カナちゃんがエッチで可愛いから、我慢ができそうにないや」
ツカサの逸物も、カナタと同様に存在を主張している。
布越しでも分かるほど熱く隆起したその男根に、カナタは目を奪われた。
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