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 カナタはあまり、性的なことに関して知識が豊富なわけではない。  ゆえに、ツカサの提案がなにを意味しているのかが、理解できなかった。  疑問符を浮かべるカナタには構わず、ツカサはカナタの体を横向きにさせる。 「こうやって、膝を曲げて……そう、上手。そのまま、脚は閉じていて?」  背後に寝転がるツカサに言われるがまま、カナタは膝を曲げ、脚を閉じた。  戸惑うカナタは、恐る恐るといった様子で背後を振り返る。 「あの、ツカサさん……っ? オレは、なにを──」  するとツカサが突然、下着ごと自身のズボンを下げ始めた。  露出したのは、ほんの少しの反応を示すツカサの逸物。 「あ、っ」  ほぼ通常状態の男根を見て、カナタは小さく息を呑んだ。 「カナちゃん、そんな声出さないでよ。それに、そんな目で見ちゃダメ。挿れたくなっちゃう」 「ご、ごめんなさい……っ」 「あははっ、謝らなくてもいいよ。エッチなカナちゃんも最高に可愛いから。……それに、恋人から求められて嬉しくない男なんてきっといないよ。少なくとも、俺は嬉しい」  そのまま、ツカサはカナタと距離を詰める。 「カナちゃんは【素股】って聞いたことある?」 「す、また……?」 「うん、そう、素股。こうやってね……」  重ね合わされたカナタの太ももに、ツカサは逸物を擦り付けた。 「んっ、え……っ?」 「太ももを使ってする、疑似的なセックスみたいな感じかなぁ」 「う、あっ」 「どう? ドキドキする?」  太ももの間を、ツカサの男根が出たり入ったりする。  その淫猥な感覚に、カナタは胸を高鳴らせた。  ツカサはカナタを背後から抱き締め、とろけ始めるその表情を眺める。 「カナちゃん、エッチな顔してる。ねぇ、自分の太ももがオナホみたいに使われて、どう? 嬉しい?」 「そんな、ことは……っ」 「ちなみに、俺は嬉しいよ」  思わず、カナタはツカサを見上げた。 「俺だけが知っている、カナちゃんの絶対領域。そこを、俺だけが好き勝手に汚せるんだもの。嬉しいし、メチャクチャ興奮する」  いつもは冷たいツカサの手が、少しだけ熱を持っている。  その手が、ニーハイソックスに包まれたカナタの脚を撫でた。  次第にぐちぐちと、卑猥な音が部屋に響き始める。 「カナちゃんの太もも、気持ちいい……っ」  硬度を増したツカサの逸物から、先走りの液が溢れ始めていた。  ツカサが動くたびに、その蜜がカナタの太ももに擦り付けられているのだ。  初めての感覚に、なぜだかカナタの体は熱を帯びていく。 「オレ、も……ドキドキ、して……っ」  カナタが素直に同意をすると、背後にいるツカサが身じろぐ。 「もう少し上にずれた方が、カナちゃんは嬉しいかな?」 「んぁ、っ!」  上方へ向かい、ツカサの逸物が移動する。  そうすると下着越しに、カナタの逸物までもが刺激された。 「カナちゃんのパンツ、もしかして結構濡れてる? 太ももを犯されて感じちゃったのかな?」 「あっ、ぁあ、っ!」 「ヤバ……っ。カナちゃんの感じてる声、腰にクる……っ」  背後からツカサに抱き留められたカナタは、逃げられない。  ただただ、あられもない声を漏らすだけ。  ……そもそも。  今のカナタには『逃げたい』という意思すら、ありはしなかった。

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