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 カナタの答えを聴いて、ツカサは口角を上げた。 「そっか、俺なんだ。ふふっ、嬉しいなぁ」 「ぁあ、っ!」 「それじゃあ責任を持って、俺がカナちゃんを気持ち良くしてあげなくちゃね? だって俺は、カナちゃんの【特別】で彼氏なんだからさ」  両方の乳首が、強めにつままれる。  そうされると、カナタはビクリと肩を跳ねさせてしまった。 「んぁ、あっ、やだ、いや……っ! オレ、おかし、ぃあっ!」  今まで何度も、胸を弄られたことはある。  だが、ここまでのことは初めてで……。  ──カナタは初めて、胸に与えられる快感だけで絶頂を迎えそうになっているのだ。 「やっ、待って、いぁ……あ、っ!」  危機感のような本能に、カナタは慌てて首を横に振る。 「胸だけで、イきたくない……っ! おねがっ、ツカサさん、っ! 手をっ、手を止め──はぅ、んっ!」  カリッと、爪の先がカナタの乳首を引っ掻く。  ビリビリと電流のように駆け巡る快感に、カナタの体ははしたないほどに反応を示した。  暴れ始めたカナタの体を、ツカサは抱き締めるように閉じ込める。  そのまま、ツカサは唇を動かした。 「──カナちゃんが乳首だけでイくところ、見てみたいなぁ?」  耳朶に、官能的で蠱惑的なツカサの声が囁かれる。  ──もう、後には引けない。  そんな僅かばかりの恐怖心と不安感を塗りつぶすように、ツカサの囁きはカナタの理性を奪い取った。 「見せてくれるよね、カナちゃん。カナちゃんの【初めて】を、俺だけに……ねっ?」  ──ツカサの願いを、叶えたい。 「んっ、ふ……ぅ、ん……っ! ツカサ、さ……っ!」  ──あまりにも淫らな欲求に従うよう、カナタはツカサへ体重を預けた。 「ぁんっ、ん、っ! ツカサ、さ……っ! もっと、乳首……くにくにって、して、ぇ……っ!」 「あれ? 止めてほしかったんじゃなかったっけ?」 「やっ、ぁあ、っ!」  すりすりと、指の腹が乳首の先端を擦る。  カナタは背後にいるツカサへもたれかかり、潤んだ瞳を向けた。 「──見て、ください……っ。オレが、乳首だけで……イく、ところ……っ」  自分は、おかしくなってしまったのか。  あるいは、頭の中にある大事ななにかまでもグチャグチャに弄られたのかもしれない。  分かっているのは、正しい判断というものがツカサの手によって剥ぎ取られたということだけ。  それでもカナタは、ツカサに縋る。 「乳首、もっと……もっと、さわ、って……っ!」  ツカサの指が、カナタの乳首を優しくつまむ。 「気持ちいいことが大好きなカナちゃん、ホンットエロ可愛い……っ」  そう囁き、ツカサは……。 「──カナちゃんの恥ずかしいところ、全部俺だけに見せて」  つまんでいた乳首を、爪の先で強くつねった。  鮮烈な痛みと、強烈な快感。 「あっ、あ──イ、くぅ……っ!」  浴室にあられもない声を響かせながら、カナタは絶頂を迎えた。  白濁とした液が、逸物に触れることなく迸る。 「はっ、ぁ……はぁ、あ、ん……っ」  パタパタと飛び散った精液を、カナタは生理的な涙によって潤む視界で、ぼんやりと眺めた。

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