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7 : 10 微*

 ツカサのベッドに組み敷かれたカナタは、途端に頬を赤らめた。 「恥ずかしい?」  カナタが着ている服──先日のデートで半ば強引にプレゼントしたスカートに手を滑り込ませて、ツカサは訊ねる。  カナタは自身に覆いかぶさるツカサを、ジッと見上げた。 「ツカサさんの匂いが、いっぱいして……ドキドキ、します……っ」  ここは、ツカサの部屋。  覆いかぶさるツカサだけではなく、カナタの周り全てがツカサのものだ。  そこに飲み込まれて、カナタは胸がいっぱいになる。  カナタの言葉に、ツカサは眉を寄せた。 「それって、わざと? それとも天然?」 「えっ、匂いですか? ……天然、じゃないですかね?」  匂いの【わざと】とは、いったいどういう意味なのだろう。香水、ということなのだろうか。  そんな的外れなことを、カナタは真剣に考える。  だがカナタは、自分はなにか間違ったことを言ったのだろうと理解した。  ツカサが、大きなため息を吐いたのだから。 「なるほど、天然かぁ。じゃあ、しょうがないよねぇ」 「あの、ツカサさん? なにか、怒って──ひ、ん……っ!」  ツカサの手が、カナタの逸物を下着越しに撫でる。  咄嗟に、カナタは声を漏らした。 「カナちゃん、ひとつだけお勉強ね。服をプレゼントする意味について」 「『服をプレゼントする意味』ですか? そんなことが、あるんですね」 「うん、あるよ。服をプレゼントする意味は【脱がせたい】っていう心理なんだってさ」 「ん、っ」  下着越しに逸物をもう一度撫でられ、カナタは身をよじる。 「だから、他の人から貰ったらダメだよ。受け取ったらその時点で、到底許されないレベルの浮気だからね」  冷えた指先が、布越しにカナタの男根を這う。 「でも、俺は脱がしたりはないよ。可愛い服を着た可愛いカナちゃんとセックスするの、俺はすっごく好きだからね」  そう言い、ツカサの手はさらに奥へと進み始めた。  下着の中に手を差し込み、ツカサはカナタの後孔を指でほぐし始める。 「あっ、ん……っ!」 「だから、あんまり天然なことを言わないでね? 可愛い服、この前のバニーガール衣装みたいに汚したくないでしょ?」  まるで獣のように自分を犯したツカサを、カナタは瞬時に思い出す。  さらに赤面したカナタは、ツカサの言葉をしっかりと受け止め、数回頷いた。  そうすると、まるでご褒美かのように指が根元まで挿入される。 「あっ、ん……っ! 指、そんな……っ、あっ、あ……っ!」 「いつもいっぱいエッチしてるから、少しずつ慣れてきたのかな? それとも、両想いだって分かって喜んでくれているのかも。今日はいつもより柔らかい気がするなぁ」 「そんな、こと──は、ん、っ!」  二本、三本と。  いつもより性急な指の動きに、カナタははしたなく喘ぐ。 「指、痛くないでしょ? いつもより違和感も少ないよね?」 「は、い……っ。でもっ、あの……恥ずかしい、です……っ」  三本の指を挿入されても、カナタは痛みや不快感を訴えない。 「どうして? 恋人同士なんだから、恥ずかしいことなんてなにもないよ」  指を引き抜いたツカサは、スカートを穿いたカナタの脚を持ち上げた。  その表情には、心底嬉しそうに笑みを貼り付けたまま。

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