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カナタの弱点であるポイントを狙うツカサは、唇で弧を描く。
「カナちゃんのナカ、すっごく気持ちいいよ。すぐ出ちゃいそう。……なんか俺、早漏みたいで恥ずかしいなぁ」
そう言いながら、ツカサは何度もカナタの内側を犯す。
激しい抽挿に、カナタは堪らず声を上げた。
「そん、なに……激しく、しないで……っ! だめっ、オレまた──イ、んん、っ!」
「でも、俺よりカナちゃんの方がイってるか。一緒なら、別に恥ずかしくないねっ」
談笑のように話しかけ、笑みを浮かべながらもツカサはカナタを休ませない。
何度も連続で絶頂を迎えさせられているカナタは、首を横に振りながらツカサの腕を掴んだ。
「やだ、や……っ! オレばっかり、いや……っ! んっ、あっ! はっ、ぁ……っ!」
「そんなエッチな顔と声で言われてもなぁ。……カナちゃんは、俺と一緒がいいの?」
「ん、んっ!」
懸命に、カナタは何度も頷く。
腕を掴んでいた手は、そのままツカサの背へ回る。
そしてカナタは、濡れた瞳でツカサを見つめた。
「オレのナカで、イってください……っ。お願い、ツカサさん……っ」
カナタは、理解していなかったのだ。
ツカサが言っていた【天然】という意味を。
だからこそ、カナタはツカサを求めた。
……ゆえに。
「マスターに隠れて洗濯するの、結構大変なんだけどなぁ……」
ツカサはそう、呟いたのだ。
カナタは、自身の嬌声に似た声のせいで、ツカサの言葉が聞こえなかった。
もしかすると聞こえていたのかもしれないが、理解できなかったのだろう。
「好き、です……っ。ツカサさん、大好きです……っ! もっと、オレで気持ち良くなってください……っ。好きっ、好きです、好き、ぃ……っ!」
譫言 のように、カナタは何度も気持ちを零す。
等身大のカナタを与えられたツカサは、胸の奥が熱くなる感覚に気付いていた。
なので、あえてそのまま突き進むことを選ぶ。
「──カナちゃん、愛しているよ……ッ」
決して、ツカサの気持ちは【愛】や【恋】では片付けられない。
そんな自負が、ツカサにはある。
それでも、可愛い恋人がその言葉を求めたのならば。
可愛い恋人が、その言葉を選んだのならば……ツカサはいくらだって、捧げる覚悟なのだろう。
そう気付くことができただけでも、今日のカナタはハナマルものだった。
「ツカサさん、ツカサ、さ……っ! あっ、あぁ、あっ!」
「……ッ!」
内側に、ツカサの劣情が迸る。
火傷をしてしまうのではと錯覚するほど、ツカサの熱が鮮烈で……。
カナタは思わず、可愛らしいスカートを自身の精液によって汚してしまった。
「あ、つい……っ。ツカサさんのが、いっぱい……っ」
うっとりとした様子で目を細めるカナタに、ツカサは手を伸ばす。
「もう一回、シたい。一回だけじゃなくて、もっと、沢山。カナちゃんのナカに出したい」
頬を撫でられたカナタは、潤む視界にツカサを映した。
そのまま、ふにゃりと柔らかい笑みを返す。
「ほし、ぃ……っ。もっと、ツカサさんがほしいです……っ」
小さく微笑むカナタを見て、ツカサは顔を寄せる。
「本当に、カナちゃんは可愛いね」
そう囁いた後、ツカサはカナタの唇に口付けた。
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