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熱に浮かされたかのように、潤んだ瞳。
カナタの瞳が真っ直ぐとツカサを見つめ返すと、ツカサは満足そうに微笑んだ。
「良かった。これでも俺は、カナちゃんに嫌われちゃうことが怖いんだよ。だから、カナちゃんの答えを聴いて安心したよ」
「あっ、待って、駄目……っ!」
「待たないよ? 欲しがってくれたのはカナちゃんだし、望んだのもカナちゃん。求めたのはカナちゃんで、必死なのもカナちゃんだからね」
「や、ぁ……ッ」
挿入したまま動きを止めていたツカサが不意に、腰を引く。
突然始まった律動に、カナタは小柄な体躯をビクリと震わせた。
「奥、だめ……っ! いきなり奥は、おかっ、おかしくなっちゃう……ッ」
「だけど、浅いところだけじゃ物足りないでしょ? 後で欲しくなるなら、今すぐ与えたっていいよね?」
「だから、それは結果論で──ひ、んっ!」
カナタが反論したところで、ツカサは言葉すらもを圧し潰す勢いでカナタの体を揺すり始める。
「今日は俺、凄く気分がいいんだ。だから、自分を制御できそうにないよ」
「ん、っ! あっ、やぁ……ッ」
「ヤッパリ、人を好きになるのって凄いね。自分が変わって、相手も自分のために変わってくれて……相互に影響し合っている関係性が、とても尊い。今日の俺は凄く凄く、それを実感したんだ」
「そこ、そんなに突いちゃ──ひっ、ん、んんッ!」
「あれ、イッちゃった? 俺、喋ってる最中だったのになぁ……」
体を痙攣させるカナタを抱き寄せて、ツカサはそのままカナタの上体を起こさせた。
自身の上にカナタを座らせると、ツカサは再度、カナタを下から突き上げ始める。
「やっ、やだ、待って……ッ! いまっ、今イッたばかりで──んっ、ぅあ……ッ!」
「気持ちいいね、カナちゃん? 細い体が、何度もビクビクッて震えてる。ホント、可愛くて堪らないなぁ……っ」
制止を口にするカナタの声が届いていながらも、ツカサは動きを止めない。
カナタを愛したくて、堪らなかった。ツカサが止まらない理由は、たったそれだけに尽きる。
「俺も、そろそろ出そう。……ナカに出すね?」
「なか、だし……っ? んっ、うぅ~……っ!」
「あははっ、嬉しそうっ。カナちゃん、ナカに出されるの好きだもんね?」
「ツカサ君が、そういうオレにしたのに……っ!」
「俺のせい? ……そっか。それなら俺は、ちゃんと反省しなくちゃいけないね」
珍しく、聞き分けがいい。カナタは思わず、妙な感動を胸に抱く。
だが、それはほんの一瞬だけの出来事で。
「反省の意を込めて、沢山ナカに出してあげる」
全くもって【反省】という単語が似つかわしくない言葉の付け足しに、カナタは思わずツカサの首筋に唇を押し当てた。
「もしかして、キスマークでも付けてくれるの? そうだとしたら、嬉しいなぁ」
「なら、一回止まって……っ。揺すられると、うまくできない……っ」
「そこは、ホラ。カナちゃんの頑張り次第ってことで」
断続的な抽挿に、カナタはまたしても昂る。
それでもツカサの首筋に唇を押し当てたまま、カナタは痕を付けるために皮膚に吸い付く。
「ん、気持ちいいよ。カナちゃんになら俺、痛くされても嬉しいみたい」
「ツカサ君の、すけべ……っ」
「それ、カナちゃんが言うの?」
すぐにツカサは、カナタの弱いところを狙って突き始める。
「今のは、本当に……これからナカに出されて、いっぱい嬉しくなっちゃうカナちゃんが言うセリフかな?」
「は、あっ、あ、だめ……ッ! 今、出されたら……ッ!」
「そうだね。じゃあ、一緒にイこっか」
「だめ、や、んっ、ぁあッ!」
カナタが何度目か分からない絶頂を迎えると同時に、ツカサが宣言通り、カナタの内側に熱を注ぎ込んだ。
そうされると惚けてしまうのだから、カナタはツカサに適わないのだ。
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