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真っ直ぐに飛んでいく銃弾。軌道はずれることなく男の頭に撃ち込まれた。
「がっ……」
血を流しながら男は倒れていく。すぐ横にいたボディガードたちが男の姿を心配し、そばにしゃがみ込もうとした。
しかし、ヴォルツは男たちを新たな狙いと定め、同じように撃つ。
そして彼らも倒れてしまった。
突然の襲撃によって血を流す男たち。その様子を少し離れたところから見守り、彼らがもう動くことがないことを確認する。
数分が経過し、重い三発が三人の命を奪い、二度と自力で動かないとヴォルツの中で認識された。
任務が完了した、とヴォルツはその場を立ち去ろうとした。
「キャー!!」
男たちが倒れている方向から、女の悲鳴がした。先ほどとは別の従者が玄関から現れて血を流して倒れている主の姿を発見してしまった。
舌打ちをしつつ、ヴォルツは再び銃を手にし、彼女を同様に撃ち抜いた。
男たちよりもか細い身体は呆気なく倒れていき、ヴォルツは足早にこの場を立ち去った。
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