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「じっとしてろ。抵抗すんな。ちゃんと可愛くしていれば、俺も慣らすぐらいはしてやる。だが抵抗して俺を煩わせるなら、このままコレをお前の穴にねじこむ」  力だけでなく、獣人は言葉でもルトを縛ろうとする。白い肌に、獣人の吐く息が乗せられて、剥き出しの皮膚を滑った。あまりの生ぬるさに全身が毛羽立つ。  身をくねらせて反射的に捩ろうとした。だが獣人の脅しに、小刻みに揺れる身をどうにか留め置いた。 「それでいい。いい子だ、大人しくしていろよ」 「ふ、ふぅぅ……っ」  獣人が漆黒の瞳でルトを制す。硬い手のひらが、きめ細かな肌をなぞった。膨らみもない胸を上下にさすられる。獣人の熱が、ルトのこそばゆい脇腹を撫でていく。どうしてこんな平らな胸をいじられるのかわからない。  獣人の手はごつごつして痛いし、口から食み出る舌は肌にあたってざらざらする。ルトの丸い紫水の瞳が不快感に細まった。恐怖と未知の感覚に、宝石のような紫水の瞳は涙の膜で潤んでいた。 「んんん……っ!」 「舐めろ。噛むなよ」  いつの間にか獣人の手は、ルトの細い首筋をなぞっていたようだ。唇を噛みしめていた口腔に、太い指が一気に二本ねじりこまれた。嫌な味がする。小さな口は、大きい指でさえすべてを咥えきれなかった。それなのにずず、と喉奥まで、容赦なく挿入される。ルトの唾液をまとわりつかせ、くぷくぷと根元まで。苦しかった。  口の中をごつい二本の指で埋められて、息がつまる。どうにか息がしたくてかすかに口を開けば、ルトの体内の感触を確かめるように三本目の指が押しこまれた。 「くふぅ……っ、んんっ、ぇ、うぅぅ……っんっ」 「ちゃんとしゃぶれ。痛いのは少ないほうがいいだろう?」  獣人の言葉の意図がわからない。痛いのとしゃぶるのと、何の関係があるのか。首を微かにふれば、次から次にあふれる唾液がだらだらと丸い頬を伝う。骨太の指は、口角から零れる体液さえ巻き取るように、小さな口の中でぐるぐる輪をかいて引っ掻き回った。

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