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「――っあぁぁッ! ひ…っ、や、こ、こ、わ、れぇ……ッ!」 「てめぇが締めつけるからだろが。もっと穴を緩めろ、くそ狭ぇ。こっちは痛ぇんだよむかつく」  端正な眉根を寄せ、文句をたらたら言っているのに獣人の腰は止まらない。身体が小さいうえに皮膚の薄いルトの腹は、獣人の形に盛り上がった。  臍のすぐ下あたりまで、ポコリと太い棒が浮き彫りになる。なのに獣人の男根は大きすぎて、それでも腹に収まりきらないという。痛みと衝撃で力の入らない両腕を、大きい手に掴まれて引き起こされた。 「んくっ! ぃやあっ、むりっ、むりぃっ! はっ、入らな……っ」 「入らない、じゃねぇ。挿れるんだよ、全部」  小さなルトの身体が、正面から獣人の膝の上に座らされる。獣人を穿たれたまま、ルトは自分の重みで太い熱杭の上に沈んだ。ゴムのように限界まで広げられた肉の輪に、ビリッと痛みが走る。入り口が切れた感触がして、滑りがさらに良くなった。  ぶるぶる震える足にはもう力が入らない。尻から棒をはやして沈み続ける身体が、ついにルトの奥で行き止まった。 「んぐぅっ、ぇっ、えっ! が……っ」  惨めな喘ぎに、ルトの目の前で獣人がほくそ笑んだ。下から大きく突きあげられる。汗と唾液をとび散らせて小さな身がしなった。串刺しにされたまま、動けない身体を獣人が鷲掴む。声を上げるのさえ、腹奥に振動してしまいそうで、ルトは小さな息をかろうじて吐いた。  お互い密着した状態だ、ルトの微かな悲鳴は聞こえているはず。だが当然、獣人は気にも留めない。どころか掴んだルトの身体をふたたび床に転ばせると、か細い太ももを、極限まで広げさせた。  怯えて逃げをうつ。だが杭を抜かぬままぐるりと横向きにされた。行き場のない片足を荷物みたいに肩へかつがれ、行き止まった奥をがんがんと突かれる。ルトの小さな腸が、破れてしまう。 「うあっ――あぁっ、あぁ…っ、うくっ、ひ、ぃ…い…っ!」  突き上げにあわせて細い身体が上下して、柔らかな丸い頬が絨毯でこすれた。耳元でガサガサ音がして、もう大広間に響く悲鳴が自分の口から発せられたのか見知らぬ誰かが叫んだものかは、わからなくなっていた。

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