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がん、がつっ、ごっ、と激しい音が聞こえ、瞬間、ルトの曲がった狭い腸がドンと突き破られた気がした。そして、ついに小さな薄い尻に獣人の硬い皮膚があたった、隙間なく。獣人のものがすべて埋まり、根元まで挿入されたのだ。
「――はっ、やっとかよ。手間とらせやがって……っ」
「うぅ、うぅぅッ……うぇッえっ……っ」
吐き気がする。根太い杭で無理やり位置を変えさせられた腹の奥から、内臓が押し上げられて口から飛び出してきてしまいそう。がくがく慄く腕で口元を覆った。
だが獣人は、深く突き刺した杭を抜かぬままルトの身体を起こし上げた。せっかく最後まで挿入した感触を、さらに堪能するために。
「ひあっあぁ、あぁっ――ぃっ、ッ、ひッ!」
腹に埋まる熱杭で繋がって、細い身を揺すられるたびにゆらゆらと揺れ動く。無理やりまっすぐ引き延ばされた腸が、身体の中でうにうに泳ぐ。
容赦ない突き上げにあわせ、軽い身体が空中に浮いては重力でずるりと沈んだ。けれど、宙に浮かぶ身体は腰を掴む獣人の腕で倒れなかった。
ルトは、風よりも軽い風船になった気がした。自分の命の手綱を握る、目の前の獣人を楽しませるだけの玩具だ。人ではない。
滾る熱杭を受け入れる穴がいつ破裂するか、どこまで丸い腹を膨らませられるか、どんなふうにはじけるか。意志どころか命すらない、遊ぶためだけの生きた玩具だ。
獣人と向かい合ったまま、獣人が満足するまで揺すられ続けた。
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