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 開かされた口は唾液の滴りが絶えず、それが潤滑油の代わりになっているのだからどうしようもない。巨大な異物がぞわぞわと、薄い粘膜をこじあけた。ちかちか点滅する目の先で、凶悪な陰茎がぐんぐん姿を消していった。 「んぉぉ――、ぐぉっ……んぉぇぇっ――ッ」 「そう、上手だ。そろそろ胃に入るかな?」  納得できる最奥まで到達したのか、エグモントが中腰の態勢を崩した。気の遠くなる凌辱は、ルトの口から喉をとおり食道を通過する。じわじわ進み、胸の下あたりに焼けつく激痛が走った。きっと胃袋の入り口だ。まるでそこは、エグモント専用の子宮なのだと言いたげに。  あまりの痛みに、ラシャドを咥えたルトの薄い腹がへこへこと動く。ぶるぶると、ぴんと硬直した手足が震えた。 「ぉぉっ、ォ……んご、ぉ……ッ、ごぁ」 「げぇ。マジで全部挿れやがった、強烈――すげぇな」 「だから大丈夫って言ったでしょ。ほら動くよ。しんどいだろうけど、我慢して」 「んぐぉぉぐぅぅぅ――ッッ!」  ルトの顔を固定したエグモントが大きく腰を使いはじめた。上半身を串刺しにされたルトの身体が、突かれるたびに硬直する。限界以上に拡げられた食道がガリガリ擦られた。もはや痛みをとおりこし、喉の粘膜と胸の奥は無数の針で刺されるように疼く。  ルトの柔らかな上顎の奥で垂れ下がる小さな器官が、硬い性器の動きに前後して揺さぶられた。えぐられるたびに喉が、鼻が、言葉にならないくぐもった濁音を零す。何度も嘔吐いては耐えられなくて胃液が上がる。だが塞がれた食道は、吐き出す体液さえ堰き止めた。 「はっ! えげつねぇなぁ。マジすげぇわ。これの胸がボコボコ動いてら」 「ん、それ。俺の突きあげてるとこ、胃袋の底だよ。――ああ、いいね、いい。初めてのセックスでこんな奥まで俺を、受け止めてくれる、なんてね……っ、はぁっ……、こんな深いの、久しぶり……っ!」 「グぉゥぅぁ……っおォぇ――ッッ」  長い灼熱の肉の槍を一本挿しに突きたてられる。どこまでも長く、熱く、太い性器が、ルトの口の中から何度も姿を現しては沈んでいった。

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