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 一見すれば、平らな口枷で口元を縛められている様子だが、もしかしたらトンミに嵌められた拘束具には、男根を模した玩具が付属するのかもしれない。口枷を使用したら、口腔内へ男根模型が挿入されるように。  目と口を塞がれ、両腕を後ろに縛りあげられて。もがくたびに、剥き出しの下肢からは血液まじりの白濁がしたたり落ちる。垂れるのが白い粘液性でなければ、太ももをつたい小便をもらしているのかと思えるほどだ。喘ぐだけで、大量の粘液がトンミの尻から吹きこぼれた。それでも膨らんだトンミの腹はぼてりと丸い。 「逃げたらどうなるか、しっかりと見ておけ。こんなのもでは済まされない地獄を味わわせてやるぞ。アードルフ、その孕み腹を今すぐ、トゥラドーラ塔に連れていけ」  前に出る魔術師が冷たく言い放った。トンミを拘束する指示を受けた魔術師が、肩をすくめて軽薄に笑う。場の緊張感をものともしない軽い笑みだ。ちゃらけた態度には見覚えがあった。 「りょーかい。こいつもバカなやつだね。トゥラドーラの拷問は、俺でも顔をしかめたくなるってぇのに。ありとあらゆる責め苦だぜ。せいぜい踏ん張って、耐えるこったな」 「んッ、ンンぅーっ、んーっっ!」  自分の愚かさを嘆いてみてももう遅い。びちびち白濁を撒き散らして逃げる身体は後方に引きずられる。目隠しされてなお、涙をまき散らすトンミが絶叫した。助けて――奪われたはずの声が、聞こえた。  泣き叫ぶトンミは魔術師に隠されて、姿を消した。重苦しい空気だけを残して。

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