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14-(3)※
振り下ろされた剛腕は、グレンの後ろに隠れるルトに伸びる。広い背中を握り締めたルトの手を、強引に掴また。グレンを通り過ぎ、力づくで引き寄せられる。
「いた……っ」
「来い。部屋に戻るぞ。これからは一歩も出さねぇぞ」
「ぁ……」
「ラシャド、乱暴はするな」
「黙れ。俺の子を宿す孕み腹をどう扱おうが、俺の勝手だ」
ルトの二の腕を鷲掴んだラシャドが、肩越しにグレンを睨む。ルトは不格好な体勢で、寝室まで引きずられた。
「や…っ、ま、待って……っ、いや……っ」
「脱げ」
ベッドに放り投げられ、勢い止まらず伸し掛かられる。グレンが貸してくれた羽織りをいともたやすく引き裂かれた。ものの数秒で裸に剥かれて、ルトの白い肌が暴かれる。きめ細やかな肌の上には、先ほど乱暴された痕が色濃く残っていた。
もがく細い身体を押さえつけ、上から見下ろしてくるラシャドがあからさまに舌打ちする。
「俺から逃げようとしたのか? そんなに俺は嫌か。あいにくだな、この後宮にいる限り、お前は毎日獣人どもに抱かれ続けるんだ。誰が逃がすかよ」
「あ……っ、っ、ぁあッ」
ラシャドの太い指が性急に、暴れる尻のすぼみに到達する。最近ラシャドはルトの穴を念入りにほぐし、柔らかく蕩かしてから受け入れさせていた。だが今日は、そこまで優しくする気はないらしい。ラシャドの太い指は数本まとめてルトの穴を突き破った。
「いァ――ッ!」
体内に突き刺さる突然の痛みに小さい身体が跳ね上がる。衝撃に目を見開けば、すぐ上にいるラシャドの嘲笑めいた顔が映った。
「痛い? 嘘つけよ。てめぇのココは、俺に合わせて拡がってんだろが。俺の指を何本くわえてんのか、言ってみな。てめぇで穴を締めて、いきんで、俺の指を追うんだ。わかるだろ」
「ンあっ、あっ、ぁあ、あ……っ」
突き入れられた指をぐすぐすと根元まで押しこまれる。怯えたルトの柔らかな腸壁を、ラシャドの硬い指の腹がなだめるようになぞった。まとめて挿入された指をバラバラに動かされ、ルトは、必死に硬い指の感触を体内で拾う。
ラシャドに弄られる腹の中を意識しすぎて、太い指をきゅっと締め付けた。こんなにきつく圧迫したら、きっと動かしにくいだろう。身を固くさせたルトの素肌に、ラシャドの熱い吐息が落ちた。
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