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「締めすぎだ、いきめ。下手に力を入れると痛いだけだ、教えただろ」  顔をしかめ、ルトは必死にラシャドの声を追う。いきなり何本も中心に突き刺さった衝撃で、乱された呼吸を落ち着かせた。  前後する異物の動きに合わせ、いきんで緩めて、体内の形をなぞるように腹奥で締めあげて。逃れられない苦痛から逃れようと、狭い腸壁が柔らかくしなった。  とんとんと指の腹を変えて、敏感に反応する腸の表面を叩かれる。質問に早く答えろと催促された。ひとつ、ふたつ……。 「んあっ、に、にほ…っ、あっ、ぃあっ、さ、三本……っ」  シーツの上で悶えながらどうにか口にした。ルトの中で出入りする太い指を、体内の感覚だけで正確に言い当てる。ラシャドが満足げに息をついた。 「できるじゃねぇか。ここも、ずいぶん弄られたみてぇだ、感じやすくなってんだろ。これだったら、今すぐ俺を挿れてもよさそうだな」 「ぁ……、や、まっ、むり……まだ、だ……っ」 「何が無理だ。いけるだろ、気張れよ」  ラシャドの硬く張りつめた先端が、ぴとりとルトの蕾に触れる。たまらずずり上がる身体を、真上から押さえつけらた。逃げる腹奥を猛々しい逸物で一突きに穿たれる。行き止まった、最奥まで。 「ぃぐっあっ、ぃあッ、あぁああ――ッ!」  ラシャドの逞しい腰がずんずん進み、ルトの肉道を引き裂いていく。ぎちぎちと強引に、狭い粘膜を掻き分けられた。  ルト自身では触れない、奥深くまで埋めこまれる。乱れた息で上下した腹に合わせ、うねる体内が、ラシャドの硬い男根を這いずるように小刻みに収縮した。 「んあっ、んはッ……う、うぅぅ……ッ!」 「逃げるな、まだだ」  強い両腕に押さえつけられ、固定された細腰を掴まれる。純白のシーツを乱すルトの裸身は、力任せに尻側に引きずられた。同時に荒々しい恥骨を柔い尻に打ちつけられる。深く結合した中心から、がごん、ごつっと鈍い音が響いた。 「ぃひッ……、ひぃっ、ハッ、ぇっ、ぁえっ」  剛腕と剛直で、上下から抱き潰されて、浮き上がる足首を掴み取られる。仰向けの体勢を回されて、角度を変えて何度も何度も抜けない楔を打ちこまれた。  ようやく、ラシャドの動きが止まる。だが呼吸を整える暇もなく、ぐりりと股間を押しつけられて、激しい抜き差しが始まった。  串刺しにしたラシャドの雄を埋めたまま片足を取られ、ぐるりと反転させられる。うつぶせにされ、尻だけを高く持ち上げられた。震える肩がかろうじてシーツの上に残る。ルトの全体重は、ラシャドの剛腕と、繋がる陰茎だけで支えられた。

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