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「こうやって直接撫でてやったら、俺にあわせて、柔らかくなってくんだよ。初めはきつくてもな。お前ん中、今俺のでぐちょぐちょに濡れてっからな、萎んだブツでもよく滑るだろ?」 「んあッ、ひぅ、う、動か、さな……でッ、や…ッ、んぁ……っ」  ラシャドの陰茎は滾ってはいないのに、ずるりとルトの中を突き上げてくる。大量の精液で濡れそぼつ穴から、ずずずと、かぶりつく音を立てて何度も擦られた。  激しく柔らかく摩擦された腸壁は、果汁をしたたらせる果実のように、真っ赤に熟れたに違いない。いつまでも味わうように下肢を固定され、ルトは震える上半身できゅっとシーツを握り締めた。  挿れっぱなしで揺さぶる勇ましい陰茎が、ゆるゆると出はいりを繰り返す。ルトの中で、柔らかいものが硬く変化していくのを、振動する腸壁がじわじわと感じていた。  濡れたルトに包まれたラシャドの逸物が完全に硬度を取り戻す。反り返る角度まで変わって、いきなり腹奥をがごっと貫かれた。 「ぃひっ」  薄い臍の上で、剛直になった先端が盛り上がって弾けたよう。強烈な刺激でシーツに隠す顔まで上がり、喘ぐ口角から溜まった唾液が糸を引いた。  ルトを掴むラシャドの片腕が伸びて、透明な唾液をすくわれる。行為中にさんざん腸壁を弄った太い指は、ルトの体液とラシャドの精液でぐちょぐちょに汚れていた。  二人分の粘液を絡ませた指先はルトの白い裸体をなぞり、深く繋がる陰部に添わされる。首だけを微かにもたげさせた、小さくしなるルトの陰茎を揉みしごかれた。  不完全なルトを押し潰しながら、ラシャドが繋がる腰つきを早める。体内で引き延ばされた腸をずるずると、強引に動かされた。  前を弄る手を止めず、骨を打ち砕くほど激しい突きを繰り返される。ようやく二度目の放流を身体の奥底で受け止めた。 「ぁうっ、うっ、ぅぅ…っ…」 「は――」  深く突き入れた根元がルトの中でまた膨張する。陰茎を恥骨までねじこまれ、ラシャドは動きを止めた。散々ルトの中で欲情をぶちまけて少しは落ち着いたのか、息も絶え絶えなルトに均整の取れた体躯を覆いかぶせてくる。  ルトには余裕の態度をみせていたが、重なるラシャドの素肌は、汗でしっとりと濡れていた。 「お前。俺から逃げて、どこへ行くつもりだったんだ。グレンのとこか?」 「ちが、う。逃げて、ない」  逃げたのではない。魔術師から告げられた事実に衝撃を受けて、飛び出してしまっただけだ。決して、ラシャドとの約束を違える気はなかった。言っても信じてくれないだろうけれども。  ルトの弱々しい返答に、ラシャドは眼光を鋭くした。

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