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 いつもとは違う感触だ。慣れない感覚に朦朧とするルトは、中に入ってきた異物に潰れた声で呻く。ルトの腹中を擦るペニスは無数の棘があるものだ。過敏になったひりつく粘膜を刺激され、疲れ果てた身体がきゅっと反射的に締まった。 「はん、いい反応。まだいけるなこりゃ」  獣人は笑いながら腰を一気に突き入れる。ルトの上で巨体を小さく震わせて、がくがくひくつく体内に放尿した。ルトは、自分の腹の中から、じょろろと勢いのよい音が漏れでるのを聞いた。  精液ではない生ぬるい水が、独特な匂いとともに腹奥まで逆流する。この肉の塊は、本当に、ただの汚物処理物になり下がった。 「ぅあ、ぁ……っ」 「かぁー、やべぇ。たぽたぽしてあったけ……こりゃ癖に、なりそうだぜ」 「えー、まじか。俺もあとでやってみよっと」  笑い声とともに、ぶるんと身体を震わせる震動が腹奥で響く。我慢していた尿意が開放されたのが気持ちよかったのだろうか。腹奥に埋められた棘のペニスが膨張し、びくびく脈動する感覚がした。敏感になったルトの体内に包まれて、勃起したようだった。 「んふ…、うぅ…んく……んンンっ……ひっ、ぃ……っ」  精力的な何人もの獣人たちの精子が腹の中を泳ぐ。口を犯されるルトが拒絶の声をあげるたび、抗って抵抗するたびに、身体じゅうをたぷたぷと誰かの体液が波うっている。  出入りする穴の隙間から、絶え間なく零れるにもかかわらず、ただでさえ張っていたルトの腹はパンパンにはち切れそうになっていた。 「もう一発だ、踏ん張れぇ」  尻を犯されて力なく逃げる腰を押さえつけられる。どろどろに粘つく水中を肉棒で掻き分けるように、体内で凶悪に育った男根を、荒々しく抜き差しされた。 「んふッ…ゥ……ぅぐッッ」 「ちょっ、てめぇ! 俺が先に使ってたんだぞ。割りこみやがって」 「俺もうすぐ終わるぞ。こっち使えよ」  ごぽっとルトの口に射精し終わった獣人が、小さな口腔から萎んだペニスを引き抜く。途中で尻穴を奪われた獣人に場所を譲った。  延々と続く悪夢に精も根も尽き果てて、しだいに痛みも苦しもわからなくなる。腹に吐き出される感触も、精液を飲みこまされるタイミングもわからない。  腹だけでなく胃の中も大量の精液で一杯になったのだろう。入りきらず、上手く飲みこめなくて、舌にはりつく粘い白濁でうがいをした。

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