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 ラシャドの指で中を掻き乱されながら、穏やかな獣人と重なる香油を細い腕が抱き寄せる。ラシャドよりも低い、ルトのかわいらしい鼻先が、くんと香油の匂いを嗅いだ。  蓋の隙間から少しずつ蜜を零す香油へ、薄い唇がそっと寄せられる。小さな口から漏れ出る喘ぎがさらに甘く響いた。大事そうに握った香油を見つめ、紫水の瞳が悦楽の波にさらわれて綺麗に潤む。  とろんとした表情に、こっちを見ろと乱暴にしたくなる。だがいつもは見られない悶えるルトの痴態に、ラシャドの逸物ははち切れんばかりに興奮した。  ルトの中に埋めた数本の指を荒く引き抜く。猛々しい男根を十分ほぐした秘部に押し当て、ずしんと己を沈めていった。 「ぁあ――っ、ふぁ、んっ、ンンっ」  香油で蕩けた中は嫌がる抵抗もなく、ラシャドをしっとりと包んでくれる。ずっと居座りたいと思わせるほど、居心地がいい。奥へ奥へと誘いこむ蠢きに逆らわず、腰の位置をずらして奥深く繋がった。  もはや知り尽くしたルトの体内だ。体位と角度を変えて猛る陰茎を推し進める。腹の奥底で始まった突き上げに、ルトが苦し気な息を吐いた。  苦痛と快楽に溺れたルトの両足が大きく広がり、揺さぶりにあわせてシーツを掻き乱す。重なる互いの恥部を、さらに深く密着させた。ラシャドが奥を揺さぶれば、衝撃でルトの身体がずり上がった。  跳ねた膝裏に片腕を割りこませ、細い足をゆらゆらと浮かせ、互いの肉体を擦り合わせる。浮き出たルトの中心は、うねる襞の動きから自身で快楽を拾ったよう。直接の刺激がなくとも知らぬ間に勢いを取り戻し、再び勃起していた。  幼い先端からちろちろと雫を落とし、繋がる結合部をさらに健気に濡らしていく。ラシャドが腰を打つたびに水音が響いた。掻き抱くルトの片足を大きく鷲掴み、繋がったままうつぶせにする。繋がりを深め、後ろから華奢な上半身を起こし上げた。 「あぅっ、あっあぁッ、ひうっ、やぁ、ふっ、ふかぁ……っ」 「ここら辺……へその奥が、いいだろ」  重力でさらにずり下がる身体を下から突き上げる。汗を浮かべる細い首筋を舌全体でなぞり、ルトの匂いを堪能した。喘ぐルトが、こそばゆそうに腕の中で身じろぎする。激しい揺さぶりに煽られる細いうなじを、甘噛みした。  敏感になった小さい身体は、微かな痛みでさえ痺れる刺激になるのだろう。深く重なり合い、大きく悶えたルトに、ラシャドは最後の一突きを背中から穿った。 「ぃあぁッ!」 「くっ」

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