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「いや……、いや、やめて……も、は、放して。もう嫌……。どうして、こんな」  皇帝はルトに欲情なんかしていない。勢いあまって至近距離になった、金の瞳に映るのは侮蔑の色だ。ただ虐げる手段として、ルトを弄んでいるだけだ。いちばん効果的な方法で。  軽々と持ち上げられた小さな身が、皇帝のいきり立つ男根の上に固定される。ルトが身にまとう薄布は一枚だ。下着はない。  繊細で、それでいて猛々しい皇帝の手が薄布を手繰り上げた。剥き出しにされた尻肉を割り裂かれ、小さな穴に先端が突き刺さった。ルトを掴む皇帝の手が離される。 「ひ……っ」  支えを失ったルトの身体が一気にぐらつく。射精してなお反り立つ、勇ましい逸物が、ルトの中にゆっくりと消えていった。  じわじわと肉壁を擦るざわつく感触に、ルトの産毛が逆立つ。なんでもいいから支えが欲しい。目に見えて身体を震わせ、分厚い皇帝の肩に薄い手のひらを置いた。少しでも逃れようと身を捩る。だがすぐさま皇帝に咎められた。 「許可なく余の身体に触れるな。邪魔だ」 「……あっ」  うっとうしそうな皇帝の声が聞こえ、肩を掴んだ細い腕を引きはがされる。尻で繋がった一点を支えにし、両の膝裏から幼児のように抱えられた。そのままルトを小さくたたみ、突き刺したままくるりと向きを変えられた。  背面になったルトの身体はさらに不安定になってしまう。背にする皇帝へもたれかかることもできず、ルトは次に訪れる衝撃に怯えた。  皇帝の湯殿では簡単に慣らされただけだ。ほぐれきってない尻の間に、湿った先端が押し上げてきた。 「ぃ……っ」 「余を怒らせた、浅はかさを悔やめ」  両足を踏ん張って逃げる腰を鷲掴まれる。腰骨が軋むほど力がかかり、ルトの小さな身が巨大な陰茎を飲みこんでゆく。 「あっ……、あッ――あぁッ」  皇帝の男根は大きすぎる。それでも否と言わせない力が狭い肉道を突き進む。無数の棘が柔肉を刺激し、奥を割り裂かれる挿入に強張った。  寝台の端で、震える足で。皇帝が中を擦っていくたびにぐらぐらと揺れ動く。開かされた両足では力もほとんど入らなかった。  すでに朝からずっと使われ続けた。突き刺さる皇帝に挑まれても受け入れる力はない。気力も体力も足らず、ただ振り回されるルトでは皇帝も抱きにくいだろう。  背後で発せられる苛ついた声とともに、背中から押さえつけられる。面倒だとばかり、圧倒的な力で一気に最奥を突き暴かれた。体内を駆け抜けた猛々しい先端が、どんとルトの行き止まる壁を叩いた。

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