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第19話

「……ソーマ?」  困惑した目が俺を覗き込む。  当然だ。ドイツ軍の英雄・空の守護者に、パイロットは務まらないだなんて言ったのだから。けれど…… 「俺が掛け合うのは軍関係者です。なので、手配できるのは軍用機になります。大佐が操縦していたのは、ドイツ製のフォッカーDⅦですよね。ニホン軍の機体は隼です。隼は癖の強い機体です。だから……」  だから………… 「大佐には俺が必要です」  フゥゥっと息を吐き出した。  この思いを伝えるために。 「俺が大佐のパイロットになります」

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