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5 ※性描写
「いっ……………………っ!!!」
ミチミチと窮屈な場所に無理やり拡げられているようで、中が悲鳴を上げているのが聞こえ、恐怖を滲ませ、そして、あまりもの衝撃に目の前が、思いきり頭を殴られたかのように、火花が散った。
「ひなくん、僕のモノを挿入 れられて、嬉しく思っているの? とても締めつけてきて、よりこの中が暖かく感じる……っ!」
腰を激しく打ちつけられ、その反動で勝手に体が動かされるものだから、首輪の鈴が激しく鳴り響く。
「あ、いやっ! いっや、っ! うご、かな……で、ぇ……!」
「いや、じゃないだろ……っ、鳴けっ! ひなたは、猫なのだから……っ!」
「あぁ……っ! ……っ、にゃ、に、んっ、に……ゃ……にゃ、にゃぁあ!」
痛い。痛くてたまらない。だけど、それを伝える術もなく、兄が満足するまでこの行為は終わらない。
痛いという言葉を、鳴き声に変えて、涙を溢れさせながら耐えに耐えていた。
「にゃ、にゃっ、に、にゃあ! にゃっ!」
「発情期の猫みたいに鳴きまくって……そんなに気持ちいい? そうだと思ったら、僕、嬉しくて……射精 るっ!」
「……え、……ぁ、いやぁぁぁぁ!!!」
どっぷりと、中に熱いものが吐き出されたのを感じ、血の気が引いていくのを感じた。
自分の中に、兄の白い液が射精 されたなんて。
あまりにも現実味がなさすぎて、視界がぐらついていく。
どうして兄はこんなことを。
「ようやっと、ひなくんを僕のものになった。一つになれた。ここまでずっとひなたの貞操を守るのは大変だった。僕の理性が利かなくて、何度ひなくんで自身を慰めたことか。けど、もう、そんな必要はないね。これからは、僕と一緒に気持ちよくなろうね、愛しいひなた」
心の内の疑問が訊かれていたらしい、けれども、さっぱり意味が分からない。今回も、兄の勝手なことに付き合わされ、挙げ句、実の兄弟でしてはならないことをしてしまった。
ああ、だけど。ここまで来ると、もうそんなこと、些細なことに思えてくる。
投げやりになり、微睡み始めたひなたには一切気づいていないひかるが、まだ飽き足らず、腰を律動し始めたことで、否が応でも、目覚め、狂ったように鳴き続けるしか他はなかった。
驚愕するほどのひかるの体力に、完全に憔悴しきったひなたは、鳴くのさえままらなくなり、とっくに回らなくなった頭で、いつになったら終わるのだろうとぼんやりとした視界で兄のことを見上げていた。
あれから幾度もなくひなたの中に射精 され続けた精液が、溜まりに溜まって、やがて、腹部に重みを感じていた。
あとどれぐらい射精 されるんだろうと思っていた時、繋がったままのひかるが、そっとひなたの腹部に手を置いた。
「ほら、ひなくん。お腹を見て。こんなにも僕の愛が満たされてる……。まるで妊婦みたいだ。こんな姿のひなくんも愛しい……」
その手つきがまるで、本当に自身の腹に子どもを宿していて、愛おしげに触れるパートナーのように見え、戦慄した。
兄の思考に全く追いつけない。
その恐怖に戦き、それが限界に達した時、吐き気を催しそうになった。
だが、それを言葉で伝えたら、また兄の機嫌が損ねてしまうと思い、飽きずに撫で続ける兄の様子を伺いながら、必死になって抑え続けた。
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