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10号サイズの作品は描きだしたら止まらなかった。結局、4点描いた。
土曜日のバイト終わり、家にすぐ帰ってデッサンノートを開いた。寝ている姿を見つめながら長い時間たくさん描いたことが、つい最近のことに思えた。いろいろなパーツを描いてる。
描くこと、好きと思うこと、ぐちゃぐちゃに混ざってみえる。
描きたい気持ち、体に触れてみたい、独り占めしていたい、
去年の学祭以降、必死で気持ちに蓋をしてたのに、デッサンノートを開くのは蓋を開けたのと同じことだった。ぐちゃぐちゃに混ざった感情がどろどろ溢れてくる。なんでこんなふうになるんだろう?濾過する機能がバカになってるみたいだ。ちゃんと機能してくれないから、僕は未だに充さんのことをまともに見られない。
たくさんの手のかたちを見ながら、同時に、充さんの声や、感触、匂いとかを思い出して、真夜中、描き続けた。
終わった、と思ったときには外は明るかった。
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