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第33話
side 九流
沈む気持ちと混乱する頭を冷静にする為に九流はシャワーを浴びる事にした。
冷水を頭から浴びて頭の中をクリアにし、整理するよう努める。
あきら・・・
こいつはざくろの妹・・・
今日会っていたのもこの妹
ってか、妹!!!
男っぽい名前だけど、さっき電話で本人も妹って言っていた。
九流はクソッと拳で壁を思い切り叩くと、ざくろが帰って来てからの一連を思い出した。
扉を開けた時から不機嫌だった自分にざくろは困惑していた。
今日の出来事を土産のケーキを差し出し、話そうとしてくれたのにそれを突っ撥ねた上、威圧する始末。
服を買ったのだと、めげずに会話をしようとしてきたのを信じられない嫌味と行動で蔑んで、乱暴にベッドへ押さえつけた。それでもあきらの事を説明しようと必死に自分へ頼みこんできたのに俺は・・・
・・・・・ありえねぇ
目の前が真っ暗になる思いで額を押さえる。
少ししてから自分の額を覆う掌を見つめてさらに自己嫌悪に陥った。
俺、あいつのこと殴ったよな・・・
約束を破って他の奴と繋がってるって勝手に勘違いして、怒っては八つ当たりをした・・・
何も悪くないざくろを嬲って殴って謝罪させて追い込んで・・・・
「最悪だ・・・・・」
自分の仕出かした最低最悪の事態に項垂れる。
俺が悪かったと思う・・・
いや、俺が悪い!
ざくろに謝らなければいけない。
あいつに酷い事を言ったし、した。
九流はかつてないほどの反省をして、シャワーを浴びた後、重い足取りで部屋へと戻った。
side 九流 終わり
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