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第86話

side ざくろ 参ったな・・・ 殺伐とした雰囲気を醸し出す九流と一緒に登校して各々の教室へ向かう為、別れるとざくろは自分のクラスで授業を受けながら頭を抱えていた。 好きになるつもりなんてなかったのに っというより、なっても言うつもりがなかった・・・ 更に、付き合おうだなんて 困ったな・・・ どうしよう っていうか、九流先輩何考えてるんだろ? 俺と付き合ってもいい事ないよ? むしろ、面倒だと思う・・・ ざくろは昨日の外出での一件を思い出した。 勝手に勘違いして勝手に九流を置き去りにして帰ろうとしたり、嫉妬して泣いたり・・・ 挙句、妹にまでヤキモチ焼いて意味不明な事を怒鳴り散らすわで最低最悪だったと思う・・・ こんな馬鹿な自分の何が一体よくて九流は好きだと言うのか分からない。 大体、付き合って何するの? エッチはだって契約してるから別に付き合わなくても出来るのに デート? デートも別にしてもいいけど、先輩がやたら俺に散財するのはやめて欲しい。 後は・・・? ざくろは付き合うって何なのかを真剣に考え始めた。 自分の知る限り交際とは、お互いの時間や貞操を束縛する権利を得て時間が合えば共に過ごし、趣味を共有してエッチをする。 後は甘えたり甘えられたり各々のスキルもあって細かい事は異なるのだろうが、考えれば考えるほど九流が損をするように感じてしまい、どんどん消極的になっていった。 仕事とはいえ、二千万も貰っているのだ。付き合うのなら恋人同士でお金をもらうのはおかしいことで、返金すると言っても九流の性格からしていらないと言われるのがオチだろう。 今のこの買われている状況でも九流が呼べば飛んで駆けつけるし、お望みならばデートも付き合うつもりだ。 自分を甘やかしたいんだろうが自分にはそんな可愛いスキルはないし、昨日の外出で知ってしまった。 多分、俺の性格は結構面倒くさいタイプなんだと思う・・・ お金も出させていて九流が望む自分も演じてやれず面倒な性格に付き合わせるなんて不憫過ぎる・・・。 ざくろは溜息を吐いてそっと顔を上げると窓際の席という事もあり外の景色を見つめた。 漠然と広がる青い空が綺麗なのにざくろの表情は曇った。 どうしたら九流先輩、諦めてくれるかな・・・ side ざくろ 終わり

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