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第195話

「中3からヤリまくってんだって?それも男相手に」 京介の暴露にざくろの腕の中にいたあきらがピクりと体を震わせた。 「あの金持ち学校へ入ったのも金稼ぎにだろ?良い客は見つけたのか?ってか、売りがバレて退学か?」 アハハハハと大笑いしてざくろを指差す京介に怒りを押し殺して息を静かに吐いた。 そして、妹から体を離して父親と向かい合う。 「っで?」 「は?」 「俺が売りをしてたら何?退学になったからなんだよ?あんたには何一つ迷惑かけてないでしょ?学費だってあんたらに1円でも払ってもらってない。文句を言われる筋合いないだろ?」 歯向かうざくろを目を細めて京介は気に食わないと睨みつけた。 「今まで育ててもらった親に偉そうな口きいてんじゃねーぞ?」 「育ててくれた?殴って蹴って金をむしり取ってきたくせによく言うよ。あんたがそれ以外俺に何をしてくれた?自分勝手に都合よく変換するの止めろよな!」 「・・・・・」 「今後、俺たちに関わるなっ!!!」 怒鳴って啖呵を切ると、京介の目の色がスッと暗くなる。 怒りに拳を握りしめてざくろへ振り上げたとき、隣にいた鈴木がそれを止めた。 「わぁー!待って、待って!!傷モノにしないで!!!」 鈴木はそう言って京介とざくろの間に立った。 そして、ざくろを頭のてっぺんから足のつま先まで舐めるように視線を這わせた。 「うん。初めてじゃなくても全然いい。本当に綺麗だ・・・」 自分を値踏みしてくる鈴木のやらしい視線に嫌悪感を募らせる。 「・・・・悪いけど売りはもうしてない。帰ってください」 吐き捨てるように告げると、鈴木はそれならと自分の後ろにいるあきらへ視線を向けた。 「君が相手してくれないなら、もう妹でいいよ。2度もお預けくらうの嫌だしね。既に殴られて傷モノだし、いっそSMもいいね」 楽しそうに嗤う男に冷たい瞳を向けて威嚇したが、その気の鈴木は肩を竦めて微笑むだけだった。 「ざくろ、お前がまた売りをして俺に金を回すならあきらには手を出さない。どうする?」 黙って鈴木の後ろで立っていた京介がニヤニヤしながら聞いてきて、ざくろは額を右手で押さえ俯いた。 先輩・・・・・ 頭の中で九流の姿がチラつく 後ろにいるあきらを見ると、怯えて体を震わせる妹に自分の中で全てを手放す覚悟が決った。 京介と客を前に息をゆっくり吐いて瞳を閉じる。 気持ちの踏ん切りをつけたとき、漆黒の瞳を鈴木へ向け、ざくろは自分の唯一のルールを口にした。 「俺、一回10万以外は受け付けないけど、いいですか?」

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