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第199話

「ま、待て・・・、何がどうなって」 両手で頭を抱えて混乱する京介に九流の冷たい声が告げた。 「オッサン・・・、てめぇは何も考える必要ねぇよ。ざくろがどうしたいかで全てが決まるだけだ」 九流はざくろを見て不機嫌に言った。 「1日最低一回は俺に我儘言う約束だろ?一週間以上滞ってんぞ」 横暴な物言いに反した優しさを見せる九流に目頭が熱くなった。 「ほ、放っておいてくださいっ!」 「それ、我儘じゃないから却下」 震える声で自分を突っぱねる言葉をいうざくろに九流は即座に打ち切る。 それを見ていた門倉が苦笑混じりに助言した。 「ほらほら。して欲しいことや助けてほしいこと言っちゃいな!ダイレクトにお金欲しいとかこいつ殺してとかでも猛は喜ぶだけだから大丈夫だって。今回は俺も手伝うし細かいことは気にすんな!」 緊張感なんてものを持たない門倉の笑い声が部屋に轟くと、京介は警察官達を怒鳴り散らした。 「こ、こんなクソガキ共にこんなことを言われてるんだぞ!早くしょっぴけよっ!誰の税金で飯が食えてると思ってんだ!」 罵倒混じりの言葉でどれほど喚いても警察官達は微動だにせず、ただ門倉の命令のみを待っていた。 本当に訳のわからない事態にざくろも困惑して不安げな瞳を九流へ向ける。 その目に九流は仕方ないなと、ざくろを安心させる為にも門倉の正体を明かした。 「門倉は国家公安委員長の孫で警察のトップの警察庁長官の息子なんだ。ここにいるのは門倉家お抱えの問題を門倉家贔屓に善処する集団だ」 「・・・・・うそ」 「このことは、世間的にもかなりトップシークレットなことだから他言するなよ」 秘密事項だという九流だったが、あまりに現実離れし過ぎた凄い説明にざくろの思考が停止して耳に入ってこない。 「とりあえず、好き放題していいよってこと!俺、跡取りだから日本じゃ何をやっても絶対捕まんないし、安心してよ。国が無条件で守ってくれるんだ。裏社会って凄く理不尽でしょ?」 くすりと妖しく笑う門倉にざくろは言葉を失った。 「ってことだから、我儘言え!」 「そうだ!言え、言え〜!」 九流と門倉に早く早くと急かされ、ざくろは何を言えばいいのか分からず、両手を前に出して二人に黙って欲しいとお願いした。 要は、国の国政と市民を守るダブルの守りの要を親族に持つ門倉は隠ぺい工作を行う権力者としてこれ以上右に出る者がいないほどの人物だということだ。 それが本当なら・・・ 今なら本当にこの西條京介を消せるチャンスなのかもしれない。 ざくろはあきらへ視線を向けてゴクリと喉を鳴らした。

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