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男娼
「嫌!!」
少年は泣きわめき続けた。
でも愛しい男にとかされきっていた身体は見知らぬ男のモノをも喜んで受け入れていた。
調教師程ではなくても、大きなソレは狭い女の穴をみちみちと押し広げる。
それが良かった。
玩具なんかより、熱くて硬い、ソレが良かった。
ゴリゴリと動かれて、出たのは甘い声だった。
恋人との甘いセックスの途中で、身体はそれに反応しきっていた。
だから、ソレすら嬉しいモノだと身体は認識したのだ。
そして何より後ろの穴を穿つのは愛しい、そして酷い、調教師でしかない男だ。
愛しさはそう簡単に消え去らない。
理解が追いつかないからこそ。
急な出来事を受け入れない心も身体も、その行為を愛しいモノだと誤認する。
愛しい男が奥を心ゆくまで愛してくれている。
その快楽なのだと。
見知らぬ男に無理やり入れられたはずなのに、気持ち良く思ってしまうことの衝撃。
ついていけない心と身体は、ただその行為を快楽と認識した。
「嫌・・・、ああっ・・・いやぁ!!・・・ひぐぅ・・・」
少年は泣いたが、でも感じていた。
男としていた時と同じ、いやそれ以上に。
女の穴にも、後ろの穴にも、ホンモノのペニスを挿れられて。
女の穴は見知らぬ男のソレを愛しい男のモノだと思って、美味しそうにしゃぶる。
見知らぬ男が思わず喘ぐ。
同時に変わらず、後ろの穴の奥を虐める調教師のモノもその奥は吸い付き欲しがっていた。
「スゴい穴だな」
見知らぬ男は言って、さらに強く激しく動き始めた。
「ひぐぅっ・・・ああっ」
少年は叫ぶ。
悲鳴は疑問と快感の両方を意味していた。
見知らぬ男の、拒否したはずのペニスが気持ちいいのだ。
愛しい、そして酷い男が後ろの穴を犯しているのと同じくらい。
それが信じられない。
でも、気持ちいい。
「最高の男娼になるよ。この子は」
調教師は奥をねっとりと責めながら答えた。
女の穴の方て感じている感触がこちらにも伝わってきて、調教師も追い詰められていた。
だけど、さらに深く、奥を嬲る。
「お前はいい。本当にいい。相手が私じゃなくても、こんなに感じられる。最高の男娼だ」
調教師は囁いてその乳首も摘んでやった。
もっと感じるように。
少年はショックを受けていた。
少年にはわからない。
身体と心の誤作動が、こんな望まないセックス、知らない男と3人でするセックスを感じさせているんだなんてことはわからない。
わかっているのは。
好きでもない、知らない男相手でも自分は気持ち良くなれる、ということだけ。
そして、調教師の「男娼」その言葉。
わかっていたけれど。
恋をしていたから。
わかっていたのに、
恋をしていた。
その愚かさに泣く。
泣いていた。
泣いているけど、気持ちいい。
女の穴で大きく動かれるのは堪らなかった。
後ろの穴の最奥をしつこく虐められるととろけそう。
調教師により弄られる乳首。
見知らぬ男はペニスをもいじり始めていた。
そんなに沢山弄られて、それが頭の中まてぐちゃぐちゃにする
快楽を怯えないようにすることはもうできた。
もっともっと、深くへ。
欲しがりながら自分をてばなさない。
少年はそうした。
そうするしかなかった。
好きな男のペニスは気持ち良く。
見知らぬ男のペニスも気持ち良かった。
そうか。
そうなんだ。
誰が相手でも。
気持ちいいんだ
少年は泣いた。
恋なんて意味ないことを知ったから。
絶望的しながらイった。
ペニスも女の穴も、後ろの穴も乳首も、なにもかもが気持ち良かった。
「イキながらキスしてよ」
見知らぬ男に言われてキスされて、イキながらキスした。
愛しい男にしたように、しがみついて、欲しがって、絡みついて、唾液を欲しがって。
その間も二つの穴はどちらも入ったままのベニスを欲しがる。
もっと欲しがる。
少年の勃起したベニスももっともっとと欲しがっている。
「底なしだな」
見知らぬ男は笑った。
「搾り取られるぞ」
真面目な顔で、調教師が忠告した。
「たまにはあんたも仕事を忘れたら・・・」
見知らぬ男は調教師に甘く囁いた。
少年の女の穴を再び犯しているくせに、その目の甘さは調教師に向けられ、少年の女の穴を通して調教師と繋がっているかのようだった。
調教師は呆れたように笑ったが、少年の後ろを犯しながら、その男と甘くキスをした。
少年を挟んだままで。
調教師も少年の後ろの穴越しに男を感じているようだった。
互にキスしあいながら、2人は少年を犯す。
それなのに。
そんなことをされてても。
少年はただただ気持ち良くて。
2人の男のペニスを穴で貪っていた。
ただの穴にされながらも。
胸が痛い。
痛い。
痛い。
それでも。
自分を使って他の男と繋がる調教師に、少年は叫んだのだ。
「僕を・・・愛して・・・!!」
それは悲痛な声だった。
調教師はキスを止めて、少年を見た。
哀れみの目で。
もう1人の男は冷たい目で少年をみている。
真意が伺えない目で。
「私が君を愛するわけがない。君は男娼で私は調教師だ」
それは。
当たり前の言葉だった。
でもそんな言葉を聞いても。
少年は激しくイったのだった。
いままてで1番深く。
深く傷つきながら、今までで一番気持ちいい。
だから。
少年は思った。
ああ。
自分は。
男娼なのだ。
少年の中に自覚が生まれた。
それは。
予定通りのことだった。
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