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 あおちゃんが汚された。汚い大人に。  やっぱり一緒に行けば良かったんだ。あおちゃんが大丈夫って言っても、何かふざけた事でも言いながら着いていけば良かったんだ。あおちゃんは天使のように人目を惹くんだから、話しかけてきた大人を警戒しなくちゃいけなかったんだ。天使を、あおちゃんを守らなくちゃ。  そう思ったのに、それからすぐにあおちゃんは村田に汚された。暴力で人に言う事をきかせる最低なやつ。あおちゃんはそれをオレに隠してるつもりみたいだったけれど、小さな世界、愛育園の中で起きた事件だもの、知るのは簡単だった。  呼び出されたあおちゃんに着いていって、こっこりドアの隙間から見るのも簡単だった。  村田が小さなあおちゃんを揺さぶる。許せなかった。許せないと同時に、なぜ村田の位置にいるのが自分じゃないんだろうと思ってしまった自分に驚いた。  ジッと見ているうちに、村田は自分に変わっていき、あおちゃんを見下ろして揺さぶってるのは自分だった。オレには、こんな願望があったなんて。天使を汚したい願望がずっと眠ってただけなのかもしれない。  そのうちあおちゃんに無視されるようになった。それはオレを巻き込みたくないからって分かったし、よく机にパンが置いてあるのもあおちゃんからだと思ってた。あおちゃん、オレと今は話せないけど、ここから出て自由になったら、前みたいな二人に戻れるんだよね。その時は…。  高校に入学し、寮では同じ部屋になり、あおちゃんと体の関係をもつようになった。何故こちら側なんだろう。あおちゃんがそちら側で、お尻で気持ちよくなるんじゃないの?何故だろう。散々考えて気づいたのは、発育が悪くて成長しきってないあおちゃんの体でオレのを受け入れるには、少し難しいのかもしれないなってこと。  きっと成長したら逆の役割になるのかもしれない。その方が自然な気がする。  でも、もしオレが×××だったら、こんなややこしい関係にならなかったのかもしれない。  普通の恋人同士として、付き合っていられたら…。あおちゃん、オレとの行為を無かったことにしないで。  いつもシャワーで流されるのがツラい。合理的なだけなのかな。  抱かれながら思うのは、あおちゃんを押し倒してる自分の姿。下になってるあおちゃんの姿。村田との行為を見てから、あの光景は脳裏から離れないんだ。  あおちゃん。今、実際はどう考えてるの?  

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