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06. 説明求む

『頼みというのはにゃ、汝に害虫駆除のアルバイトを引き受けてもらいたいのにゃ。 害虫は全部で十二匹いてにゃ、四匹駆除するごとに、創世神たる朕が汝の願いを一つかにゃえてやるにゃ。 どうにゃ?こんないいアルバイトはにゃかにゃかないにゃ』 要するに、ものすごーくやっかいなものを十二匹討伐しろってことだろ しかも一匹ごとじゃなくて四匹ごとなのかよ 『うるさいにゃー、そもそもにゃ、朕は汝にいくつかチートをすでに授けているのにゃぞ! その上、朕はかっちゃんにほっぽりだされてそのままにしておかれた汝の面倒をこうしてみておるのにゃ! ありがたーくおもうのにゃー』 うん、いろいろ思うところはあるけど、ありすぎてツッコミきれないからもういいや それより、害虫たちについてもっと詳しく教えろよ どうせ俺がやること確定なんだろ(遠い目) 『うにゃ、害虫どもは先の戦でおっちゃんズが送り込んできたものなのにゃ。以来、数千年もの間、やつらはみえにゃいところで病原菌をふりまいているのにゃ しかし、ここにきてやつらめ、堂々とお天道様の下で活動するようににゃったのにゃ もう何もしにゃいでみてはいられにゃい。 そこで汝という殺虫剤の出番なのにゃ』 とーちゃん、あんたの事情はよーくわかった。 だから、かっちゃんに会わせてくんない? そしてかっちゃんを一発ぶん殴らせてくれない? 『無理にゃ。かっちゃんはこの世界、いや幾億とある平行世界の管理者にゃのにゃ。かっちゃんから汝に干渉しにゃい限り会うのはまず無理にゃ。 はああー、朕は念話しっぱなしで疲れたのにゃ 汝、シエロ坊のところへ戻るにゃ。』 パパさんを坊扱い……それだけはすっごく頷けます、とーちゃん!! あの人、子どもみたいにいたずらばっかりするからなー って、眩しい!というか目が痛い、体も熱いというか痛い!?この感覚懐かしいな(遠い目) だんだん意識が遠のいて… うん……温かいし、もう眩しくない。パチリ── そこは見慣れた俺の部屋で、俺はベッドに寝ていた。 窓からみえる空は薄桃色から薄紫色に変わっていた。 と、どっと疲れと眠気が押し寄せてきた。 瞼が漬けもの石のように重い。 今日は魔力の流れをつかんだり、兄のキス攻撃にあったり、その上、とーちゃんからやっかいごとを頼まれたりといろいろあった……というかありすぎた。 俺は逆らうことなく睡魔の波に身をゆだねた。 まだいくばくかもたたないというのに、ゆさゆさと体を揺さぶられ意識が覚醒する。 誰だよ、まあ、人の安眠を妨害するバカはパパさんか兄くらいしかいないけど…… うっすらと目を開けて……冷水を頭からぶっかけられたように飛び起きた。 「よかった、目が覚めたんだね!君、みたところ怪我はないようだけど、気分はどうだい?」 俺の体を揺さぶっていたのは、目があった場所に痛々しい刀傷がある金髪の美丈夫だった。 「あなた誰ですか?」 口をついて出た言葉にハッとする。俺、普通に喋れている! 体をみると、それは20年間したしんだ元の俺のひょろ長いもやしのような体に戻っていた。 というか、シャツとトランクス姿でこの美丈夫の隣にいるとか……泣ける。 最高潮に混乱している俺に金髪の美丈夫がさらに追い打ちをかける。 「僕はラサ村の守護者のカルム。君、身ぐるみはがされているけど、やったのは盗賊かい?」 いえ、たぶん違うと思いますよー。 きっとこれはあのアホの仕業だ。 というか、ラサ村ってどこですか?

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