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16才のめざめ
女の子のまるみを、指でなぞった。
いつもの3割り増しの高い、ふにゃっとした声が出た。
こういうこと、したことある?
ないよ。
じゃあ、さわってみて
触ってみた。でも、困ってしまった。
多分今、俺はちゃんと勃ってなきゃいけないし、もっともっと!って感じで、そのまるいからだに食らいつかなきゃいけないんだって、あたまでは分かってる。
でも幽体離脱したみたいに、俺はその女の子に誘導されるがまましかできなかった。
「秋生くん、疲れてる?」
「あー…そうかも、つかれてるかも」
女の子は意地でもやってやるんだ!って多分思っていて、俺の下半身にそれこそ食らいついてしまった。
どうしたらいいのか分からなくて、ただ息を吐いた。
高校生の俺、初めてできた年上の彼女
強引に絶頂を手繰り寄せられる。
「あ…だめ、離して」
くちびるから抜け出たら容赦なく、次は手慣れた様子でゴムをつけられて、それから女の子のからだに埋まっていく。
俺、なにもしてない。
意識とは裏腹に、性は交わって
「秋生くん、動いてみて」
昔、寝っ転がって、膝を抱きかかえるように曲げて、すねの上に綾を乗っけて、ゆらして遊んだことを思い出した。
激しく揺らすとめっちゃ笑って、かわいかった。
環はそれを見て、まって、俺もやってみたい。とか言って俺の上に乗って、
「おわーー!ゆれるーー!!」
「おらーーー!」
俺は思いっきり揺さぶった。
環は笑ってガクガクなって、ズレたからだが前のめりになった。
それで、だいすきな環の顔が、あと5cmくらいのとこまで近づいた。
俺は笑った。
「あはは、近い」
「秋生ー」
環は体をよじって、俺の脚のあいだにおさまった。
俺は脚を開いてカエルみたいな格好になって、あいだにいる環を抱きしめた。
「保健体育のアレみたい」
「あはは」
環はわざと、腰をゆすった。
「うわあ、えっろー」
「男同士でもやれんのかな」
「えー、むりじゃない?」
「そっか。秋生とやってみたかったなー」
「…なんで俺」
「俺はなんでも、秋生とやってみたいんだよ」
そう言って、至近距離で環は笑った。
なにそれ、って言いながら、俺の下半身はそのとき少しどうにかなってしまって、環はそれに気づいてたかもしれない。
「あ、あっ、秋生くん、いきそう、もっと」
「秋生、俺、お前のこと好きだよ」
俺はゴムの中に、誰を思ってどうなったのか分からない、粘液を吐いた。
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