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恋人同士と言えば? 2<ポッキーの日SS>

「んむぅ……」 「……今度は、サツキからな?」 リツキはリップ音だけ残して離れると、先程と同じ様にポッキーを咥えた。 「えぇぇぇ……うぅぅぅ……わ、分かったから。ステイ、ステイね!」 リツキに言い聞かせると、俺は見えたくないので眼鏡を外して脇のテーブルの上に置いた。 すーはーと深呼吸をしてから、ぱくっとポッキーを咥える。 チョコがやたらと甘く感じるのも気のせい!気のせいだ。 早く終わらせてしまおうと必死に食べ進めて、半分くらい来たら折ってしまえば終わりだ。 そう思って、もぐもぐと食べ進めていく。 ちょうど半分の地点でパキッと何とか口でポッキーを折ってしまう。 じっと俺を見つめていたリツキがパチパチと瞬きをした。 俺は甘いポッキーを飲み込んでリツキに声高らかに宣言する。 「俺の負けです!はい、おしまい!」 その声を聞いたリツキは、余ったポッキーを口だけで食べ進めていく。ペロリと唇を舐めてから俺をじっと見つめてくる。 あ……凄くいやーな予感がしてきた。 リツキさんったら、素敵すぎる笑顔だ。俺は自然と両耳を塞いだ。 「サツキの負けだから、俺の勝ちってことだな。じゃあ、何のお願い聞いてもらおうか?」 「聞こえませーん!あーあー!聞こえませんってばー!」 頑なに無視していると、リツキが苦笑しながら俺の腕をグイっと引っ張って抱きついてきた。 「な、なに?」 「サツキ、可愛い」 「ひゃっ!耳元でいちいち言わなくていいから!」 「ん……可愛い」 ジタバタしている俺にお構いなしに、耳元でずっと甘い言葉を囁いてくる。 なんですかこれは!甘々な拷問ですか? 「言わないでいいから!耳で孕む!」 「あぁ、もっと甘く囁いた方がいい?なぁ、サツキ……聞いてる?可愛いな……」 「ひぃぃぃ!やめ、やめて……あぁ……」 「サツキの体温がどんどん上がってくるのが分かる。そんなに嬉しい?俺のサツキ……」 ダメだ!理性が死ぬ! 全国の腐男子が墓たてる!やめてこのちょっとエロいボイス! (腰に響いて、もう、ダメかもしれない……) 俺の理性は圧倒的イケボにやられて千切れてしまった。 「はぅ……リツキ……」 「どうした?感じちゃったか声だけで。大丈夫、俺しか見てない。もっと感じて?」 「はぁ…っ…リツキぃー……俺、もう耐えられない……」 「じゃあ、ゆっくり……な?」 俺の耳からやっと離れていったリツキは、すでに息も絶え絶えで感じきっている俺の両頬を包んで、優しいキスをした。

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