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第4話「攻めるわ」
もう何度も通い慣れたビジネスホテルの小さなエントランス。
僕が入って来たことに気付いて黒いタンクトップ姿にダボダボのジーンズの男がスッと立ち上がった。
2人で並んでエレベーターに乗り込み、僕は点滅していく光を見つめる。
「タバコ吸ってい?」
部屋に入ると男は聞きながらもう口にタバコを咥えた。
「なら、僕はシャワー浴びてくるよ」
クルッと向きを変えると、後ろからギュッと抱き締められる。
「何?今日は抱かれる気になったか?」
「冗談。それなら今すぐ泣かせるよ?」
サッと向きを変えて口からタバコを引き抜くと、男をそのままベッドに押し倒した。
「かわいいその顔でこの雄感……ヤバくね?」
笑う男を見ながら両腕を押さえてから口でタンクトップを咥えて捲り上げる。
隆起した筋肉の感触を舌をゆっくり這わせて確かめると、グッと力が入って脇腹の辺りでビクンと跳ねた。
「そっちこそ、こんな厳つい顔でこの敏感なのは……クるよ」
意外と綺麗なピンクをしているその尖端を口に含んで空いている反対側は片手で弾く。
「ふっ……あっ!!……あぁっ!!」
手で塞ごうとしたのを邪魔して軽く歯を立てると腰が浮き上がった。
ジーンズの前を寛げて下着ごと下げるだけで触れることはしない。
「あ……サク……」
両膝を折り畳んで広げると、付け根辺りの際どい場所にキスを落とす。
舌先でわずかに触れるだけにすると、少し腰を揺らし始めた。
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