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第7話(9)

「はあ……」  店長からもらったタッパーの入った紙袋を持って歩きながらまだまだ暑い日差しを送ってくる太陽を見つめる。  一緒に仕事からあがった戸川は同じ大学付近と言っても自転車でちょっと行くアパートだし、そもそも方角が違う。それに帰り際になって、 「あいつの夕飯は用意してきたんで、やっぱりクールダウンして帰ります」  と、逃げの姿勢で街に向かって消えて行った。 「ラストまでで店長が食べるついでに夕飯作ってくれたのとは違うだろ?」  店長はランチの残りと言っていて、それを詰めてくれただけでも嬉しいのに……わざわざ作っていたなんて聞いてしまったから……。  うちに電子レンジさえないのも知っているからかタッパーもかなり温かい。しかも、帰り際には呼び止められてフォークまで渡された。  確かになかったと思って……何かもう飛び付きたくなってしまった。 「……ズルいなぁ」  呟いて到着したアパートのドアに鍵を差し込む。  靴を脱いで普段レポートを作成する時にしか使わない黒いミニテーブルに紙袋を置くとそのまま床に座ってあぐらをかいた。  いつもならシャワーに直行してゼリーを咥えてレポートを書くか出かけるのに……。

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