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第9話(9)

「いいよ。イって……」  親指で先を刺激すると、ビクビクと痙攣しながら店長は中にある僕の指を食い千切ろうとするように締め付ける。  僕の手に吐き出す熱い白濁の勢いが嬉しかった。  吐精を終えた店長の背中にキスをしながら、後ろからも指をゆっくり抜く。  どうしてもその顔が見たくて体をベッドに転がすと、店長は肩で息をしながら涙の滲んだ目をとろんとさせてこっちを見た。まぁ、本当に見えているかはわからないが、脱力して乱れた呼吸をする姿はかなり色っぽい。 「店長?大丈夫?」  ティッシュで軽く手を拭ってその頬に手を伸ばすと、店長は僕の手をグッと引っ張ってきた。  そのまま抱きすくめられて僕の方が戸惑う。 「え?……店長?」  だが、返答はなく、しばらくして代わりに聞こえてきたのは安らかな寝息だった。 「……また?」  思わず苦笑いを零してその胸に頬を擦り寄せる。  何度も期待だけして高まった僕のモノには申し訳ないけれど、今はこのやけに力強い店長の腕の中でその体温を感じながら穏やかに眠りたかった。

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