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第10話(2)

 ギギギ……と油でも切れたかのように背中もまだ濡れている店長はゆっくりこっちを向いた。 「それより、ちゃんと洗いました?お尻」  にっこり笑うと、店長は明らかに動揺をして背中を思いっきりクローゼットのドアにぶつける。 「ダメですよ?店長が抱き締めてくるからあのまま寝ちゃってますからね」 「待て!」 「はい?」  額に手を付いたまま、店長は右手を前に出した。 「その……えっと……何もない……よな?」  その顔にはそう言って欲しいと書かれている。シャワーを浴びたところでベッドだって痕跡だらけなのに。 「……ご自分のお尻を確認したらどうですか?」 「おまっ!!まさか……挿れっ!?」 「店長ほど凶悪ではないですが、さすがに挿れたら裂けてますよ」 「裂……」  店長の顔色がサッと青くなる。 「残念ながら挿れたのはコレだけですよ」  人差し指を見せて微笑むと店長は頭を押さえて座り込んだ。 「あ、コレも挿れたか!」  疲れたような顔でこっちを見上げる店長に舌を出して近づく。 「……は?おま……何言っ……」  信じられないものを見るような目で店長は言って自分の髪を掴んだまま黙った。 「お尻も竿も舐めたら、いっぱい出して気持ちよさそうでしたよ?」  含みを持たせて笑いながらペロリと下唇を舐める。

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