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第12話(2)

 店長に早智子さんのお店に連れてってもらったあの日から2週間が過ぎて、さすがに店長も少し話してくれるようにはなったがお休みの火曜日の帰りはやっぱり寂しい。  店長のマンションを見上げてゆっくり視線を戻した。  何度目かのため息が漏れた時にスマホが着信を告げて画面に目をやる。  ナルからの電話に出る程のテンションにはなれなくてポケットに戻そうとすると、またスマホが主張をし始めた。 「……何?」  諦めて応じると、 「お前、今どこだ!!」  ナルは音割れするほどの声をあげる。 「うるさ……何?」  ちょっと耳から離して眉をひそめると、ナルはふーっととりあえず息を吐いた。 「タクマがお前を探し回ってる!!」 「は?」  聞いてもピンとこない名前。 「お前、前に大ハズレとか言ってただろ!」 「あぁ……」  叫ぶようなナルの言葉に頷きながら、不意にあの息苦しさが戻ってきたような気がして僕はブルッと身震いをした。  自然と手が首筋にいって押さえていることに気づいて手を離す。 「それがどうかしたの?」  あんな目に遭ったのに今言われるまでほぼ忘れていたのは僕が店長のことばかり考えていたからだろうか。

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