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第13話(10)

「うちは普通のカフェで佐倉の大学から5分とかからない上に俺のマンションはその目の前です。立地としても問題ないのでは?」 「そういうことじゃなくて……それに大学生のうちは勉強をしろと言ってるんです!」 「教えればいいですか?俺自身、イギリスに留学していましたし、コーヒーを学びにブラジルにも居たので英語とポルトガル語はできますよ?」  僕も初耳の情報だ。 「遥斗の専攻は英語とフランス語ですよ」 「あー、Vous pouvez aussi parler français(フランス語もできますよ)」  店長の口から出てきたフランス語に更に驚く。 「そもそもうちの店の『repos』はフランス語ですからね」  それは知っていたが……  『休息、安らぎ』ね……と小馬鹿にして店に入ったのを思い出した。 「弟がかわいくて心配な気持ちはわかります。俺も妹が居ますから。でも、佐倉も21です。少し見守ってやってもいいんじゃないですか?」  店長にまっすぐ見られて翔にぃはこっちを見る。 「ご迷惑を……」 「店を辞められる方が迷惑です。部屋は余ってますから」  翔にぃは黙ってただこっちを見ているように見えるのに目が合わない。 「すいません。少し両親の意見も聞いてきてもいいですか?」

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